インタビュー
2018年1月25日

「スキルは大切。だけど踊りで誰かを感動させることはもっと大切」バーレスク東京のトップダンサーが語る魅了的なダンス(前編) (2/2)

「モーニング娘。のダンスは全部コピーして、家で踊ったり、友だちと何人かで踊ったりしていました。メロン記念日や、プッチモニや、ミニモニ。など派生ユニットの曲も全部コピーしました。今ではダンスをしている子どもがたくさんいるのですが、私たちの時代は、学校でもダンスをしている子は珍しい方でした」

知らない者どうしが一緒に踊るときの一体感にグっときた

▲バーレスク東京のステージは豪華絢爛

 Nonさんは、バーレスク東京のダンサーになってから、劇場でお客さんと一体になることを初めて知ったそう。

「バーレスク東京に入ってから、お客さんがダンスの振りを憶えて一緒に踊ってくれたり、odo芸タイム(お客さんとダンサーたちが劇場内で入り交じって一緒に踊るイベント)で知らない人どうしが肩を組んで楽しむ様子を見たときに、一体感がすごいなと思いました。AKB48さんやTUBEさんなどのコンサートにもバックダンサーとして出演していましたので、ドームやスタジアムクラスの大会場にも慣れています。そこでの一体感も鳥肌が立つのですが、ドームやスタジアムのお客さんたちとは、顔見知りになって心を通わせることはありません」

「それがバーレスク東京なんだな、と。私たちもお客さんも、お互いの顔をはっきり見ることができる。私は、顔を憶えてもらえると、お客さんから『ステージでは自信に満ち溢れた感じですごいのに、ステージを降りてきて、ちょっとおしゃべりをするとぜんぜん違うよね』とよく言われます。ここだと自分の本質を知ってもらえるので、そういうことまで知ってもらえて初めて心を通わせることができるのかなと思いました」

踊っている姿に勇気をもらった、というお客さんの言葉は忘れない

 女優としても活躍するNonさんは、「踊ることは演技をすること」とこだわりを明かします。

「踊ることは、お芝居で演技をすることと同じだと思っているのですが、バーレスク東京に来てから、表現力に磨きがかかりました。『Nonちゃんの踊っているときの顔を観ると元気になる』とか、『Nonちゃんの自信満々に踊っている姿に勇気をもらえる』と言われたりします。スキルももちろん大切なのですが、スキルどうこうというよりも、感情移入ができるステージを作ろうと思っています」

 また、「アイコンタクトひとつにしても、次にどうしたらいいのかなどを考えます。想像力も培われますし、毎日ステージに上がっていると、魅せることが得意になっていきます」と声を弾ませました。

▼後編はこちら

「誰かに観てもらうことで踊りは磨かれる」バーレスク東京のトップダンサーが語るステージで輝くための秘けつ(後編) | ビューティ×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
Non
東京・六本木にあるショークラブ「バーレスク東京」のトップダンサー。大学生時代はモデルとしてファッションショーに出演。過去にはAKB48やTUBEなどのアーティストたちのバックダンサーを務め、舞台女優として演劇やミュージカルでも活躍。
【「バーレスク東京」公式サイト】http://burlesque-roppongi.com/

<Text&Photo:竹内みちまろ(H14)>

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