インタビュー
2017年10月17日

「蛍光灯デスマッチと出会ってからプロレスにのめり込みました」。プロレスラー兼女優・世羅りさ(前編) (1/2)

 美容や健康のためにジムに通う人は多いが、最近では、スポーツや武道、格闘技を習いはじめ、SNSにトレーニング風景や美しく鍛え上げた肉体を投稿する女性たちが増えています。

 ジムでのトレーニングから一歩進んで、何かに打ち込むことで、女性たちの心や体はどう変わっていくのでしょうか。今回は、女優として活躍しながらプロレスラーとしてもリング上で戦う世羅りさ(せら・りさ)さんに話を伺いました。

恩師の言葉を受け上京を決意

 世羅さんは小学生の頃から地元・広島の市民ミュージカルに参加しており、舞台芸術に関心を抱きながら青春時代を過ごしていました。同時に、小学校から高校までの12年間は剣道で体を鍛える日々でした。そんなある日、高校時代の恩師のあるひと言で上京を決意した世羅さん。

 「あなたは声に特徴がある」。そう告げられたのです。その言葉を受け、高校卒業後に上京し、声優育成の専門学校へ。やがて女優活動を開始。その頃に、プロレスと出会いました。20歳の時にプロレスラーとしてデビューしてから現在まで、女優とプロレスラーの二足の草鞋を履きながら活動しています。

 そんな世羅さんは、理想の女優として綾瀬はるかさんの名前をあげました。

「綾瀬さんは綺麗な女優さんであり、役者としては何も怖がらずに自分をさらけ出しています。シリアスなドラマからコメディまで何でもできつつ、美しさも、おもしろさも、何もかもを合わせ持っていて、綾瀬さんにしかない独特の雰囲気を醸し出しているな、と。私もそんな役者さんになりたいと思っています」

映画出演のためにプロレスをはじめただけだった

 世羅さんは、2017年11月24日から26日まで、劇団「Nooooon!!」第3回公演『シックハウスファミリー』(脚本:丸山智/演出:一井久司/会場:シアター風姿花伝=東京・新宿区)に出演することが決まりました。世羅さんが演じるのは29歳の人妻で、母親が5年前に亡くなり5回忌に家に戻ると父親が若い恋人を作っていたという役柄。

 『シックハウスファミリー』は、家族間の日常を題材にした大人のためのホームコメディ。世羅さんは、「演出家が役者のありのままの姿を引き出してくださる方と聞いたので、それがすごく楽しみです。今までは、『舞台とはこういうものだ』という形にとらわれた演技ばかりだったのですが、『シックハウスファミリー』ではそれを取り払って、次のステップに進めるようになりたいです」と、女優としての更なる飛躍を目指していると語ります。

 女優としての夢を語る世羅さんは気さくでチャーミングな女の子。そんな女の子がいったいなぜプロレスラーとしての道を歩むことになったのでしょうか。

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