天皇杯で衝撃ジャイキリ!フィジカル革命軍「いわきFC」に聞いた、スポーツキッズのトレーニングとは? (2/3)
「いわきFCのスタッフは過去のJリーグクラブ運営の経験から、小学生年代はサッカーをするよりも、運動能力を全体的に伸ばすべきだと感じていました。後に何のスポーツをするにしても、この年代では体育で“5”が取れるような万能型のスポーツマン、スポーツウーマンを育てるべきだと考えています」
幸運にも株式会社ドームからの紹介で同じ理念を持つ専門家に出会い、現在の小学生以下向けトレーニングが完成したのだとか。
「競技の本格始動は中学生からが適切だと唱えるスポーツトレーニング研究の専門家・小俣よしのぶ先生の監修のもと、子どもたちの運動能力全般を高めたいという我々の理念を具体的なトレーニングに落とし込むことができました」
楽しみながら体力や運動能力を向上させるという「いわきスポーツアスレチックアカデミー」。例えばどんなトレーニングをしているのでしょうか。
「トレーニングメニューは多岐に渡るのですが、成長後にアスリートとして役立つあらゆる運動能力を分析し、そのために小学生のうちに伸ばしておくべき運動能力をトレーニングに落とし込んでいます。具体的には“走る・飛ぶ・立ち上がる”といった基本的な動きの強化、および関節の可動域を広くするための動きにゲーム性を取り入れ、子どもたちが夢中になりながら運動能力がアップするよう工夫しています」
日本では子どものころから1種目に絞って取り組むのが当たり前ですが、海外、特にアメリカでは何種目も掛け持ちする傾向にあります。それが多くの種目で中高生年代では日本がトップクラスにもかかわらず、その後に立場が逆転してしまう要因だと指摘する声もあるようです。特定の種目に専念する前に運動能力を伸ばすいわきFCの方針は、グローバルスタンダードに近いのかもしれません。
フィジカル強化を教育面からサポート
それではサッカーに専念する中学生年代のU15では、どんなフィジカルトレーニングをしているのでしょうか。