2017年11月1日

登山初心者のガイドブック!山登りの服装やマナーをまとめた『登山入門』│スポーツがしたくなる今月の1冊

 たくさんの自然に囲まれて山を登ったり走ったりすると、とても清々しい気分になれます。また、山は季節によってその姿を変えるため、四季折々の風景を見られるのも楽しみの1つ。低山ならば、子どもを連れて登山してみるのも良いでしょう。

子どもの体力でも一緒に楽しめる!旅行ついでに行きたい低山スポット | 子育て×スポーツ『MELOS』

 しかし「登山に出かけよう」と思いついたからといって、何の準備もなく山へ入ってはいけません。たとえ標高が低く移動距離の短い山だとしても、そこには予期せぬ危険がいっぱい。安易に足を踏み入れると、思いがけずトラブルに見舞われる可能性があります。そのため、必ず事前知識を持っておくようにしましょう。その知識を学ぶのにオススメなのが、今回ご紹介する『登山入門』(山と渓谷社)です。

レベルに合わせた基本知識を順序立てて学べる

 なぜ、登山には危険が伴うのか。その理由として、まず木々に囲まれた中では進んでいる方角を見失いやすいこと。たとえ登山道の整備された山でも、何かの表紙で道を見失い、遭難してしまうことがあります。また、足元が不安定で転倒・落下等が起こりやすく、天候が不安定であることも挙げられるでしょう。

 もちろんこうしたリスクは、登る山によってその程度が異なります。そのため、まずは里山や低山でのハイキングから始め、山の実態を掴みながら実体験をもって知識を得ていくのが良いのではないでしょうか。

 本著では「里山を歩く」「低山のハイキング」から始まり、標高の高い山や山中での宿泊など、レベルごとに章立てされています。その中に登山技術や危険対処などの章も設けられ、目的に合わせて情報を探しやすい構成です。順序に沿って読みつつ里山からチャレンジするほか、技術的な部分は定期的に見直しながら登山を楽しむ。あるいは、最初に危険対処等の章を読むことで、「山には危険があるのだ」ということを感じ取っておくのもオススメです。

写真を多く盛り込んだイメージしやすい構成

 登山では、実際に山へ入ってみないと分からないことが山ほどあります。そのため、基本的には1人ではなく、まず経験者(できるだけベテラン)と一緒に行きましょう。それでも“万が一”に備え、しっかりとしたリスク把握とイメージを持っておくことが大切です。

 どれだけノウハウの盛り込まれた書籍でも、やはり文字だけではわかりにくい部分があります。その点、本著は全体を通して写真が多め。登山者の姿や山の風景、あるいは装備品に至るまで、随所に写真が盛り込まれています。そのため文章を読みながら、「これはこういうことか」とイメージしながら頭の中へ落とし込んでいくことが可能です。

 特に山中の写真は、登山未経験の方にとって貴重な情報のはず。木々が生い茂った道、あるいはゴロゴロした石・岩の転がっているガレ場などは、もしかしたら想像していた山の姿とは違っているかもしれません。同時に、その雄大な景色からは、「早く山を登ってみたい」という期待感がこみ上げてくることでしょう。

 装備から地図の読み方、応急処置、あるいはマナーまで。登山を楽しむうえでは、覚えておくべきことが思った以上にたくさんあります。まずは基礎知識を学ぶ手段として、ぜひ本著を読んでみてください。本著はある程度の経験を積んだ後でも、知識を確認するためのバイブルとして手元に置いておきたい一冊です。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】http://www.run-writer.com

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<Text&Photo:三河賢文>

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