
中途覚醒とは。夜中に目が覚めたときのNG行動[薬剤師監修] (1/3)
- 健康
- 2023年8月30日
夜中に目が覚めて、眠れない悩みはありませんか? 夜中に目が覚めても、すぐにまた寝付けたり、生活に支障を生じたりしていなければあまり気にすることはありません。しかし、夜中に何度も目が覚めてお困りの方は要注意です。
今回は、不眠症のなかでも中途覚醒について、その症状や考えられる原因、対策などを、薬剤師の目線から解説します。
中途覚醒とは何か
中途覚醒とは、一度寝付いても夜中に目が覚めてしまうことを指します。
「夜中に目覚めたら眠れない」「ぐっすり眠れないことで日常生活に支障が出ている」ようであれば中途覚醒の可能性があります。
中途覚醒の症状
中途覚醒とは、いったん寝付けても夜中に何回も起きてしまい、眠りが浅いタイプです。
ほかにも不眠症のタイプには、朝早く目覚めてしまう早朝覚醒、なかなか寝付けない入眠障害などがあります。
中途覚醒、考えられる原因は
中途覚醒の原因のひとつに老化があります。加齢によって体内リズムが変化すると、若い頃よりも眠りが浅くなる傾向にあります。
また、中途覚醒の原因として、糖尿病や高血圧が隠れていることや、うつ病、睡眠時無呼吸症候群などの疾患がある場合も考えられます。
さらに、過度なアルコールやカフェインの摂取によって、脳が覚醒して睡眠が浅くなり、利尿作用で夜間のトイレ回数が多くなることもあるでしょう。
加えて、精神的ストレスや身体的ストレスが原因となっていることもあるかもしれません。
このように、中途覚醒の原因は多岐にわたり、どれかひとつが原因ということもあれば、原因が複数あり複合的に絡み合っていることもあります。
中途覚醒、気にしないのはどう? 放置するリスクとは
中途覚醒を放置すると、睡眠不足によって脳機能が低下したり、ストレスがたまることによるうつ病リスクが高まります。
また、通常、寝ている間は副交感神経が優位になっていますが、不眠によって交感神経が活発になることで高血圧を引き起こす可能性もあります。
睡眠不足が続くと、日中に眠気や集中力の低下を感じて、日常生活に支障が出てくることも。仕事のパフォーマンス低下、事故を起こすなど、さまざまなミスにもつながりかねません。
さらに、睡眠が十分でないとインスリンの働きが低下するため、糖尿病のリスクも高まるとされています。
夜中に目が覚めたらどうしたらいい? 再入眠へのコツ
夜中に目が覚めてしまったら、無理に布団の中にいなくても大丈夫です。
一度布団から出てアロマを嗅ぐ、温かいノンカフェインの飲み物を飲む、ゆったりした音楽を小さな音で聴くなどして、リラックスしながら次の眠気が来るのを待ちましょう。
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一度に長時間の睡眠が取れなくても、過度に心配する必要はありません。ある程度まとまった短時間の睡眠を何度かに分けてとる「分割睡眠」でも、疲れを軽減させることができます。
では、中途覚醒をしたときに“してはいけないこと”とは。