千葉に国内最大級のパデルコート「晴れのち晴れ」がお目見え!オープニングイベントに国内トップ選手、氣志團・早乙女光さんも登場 (2/2)
「最初に所沢のコートで体験した際、思っていた以上にプレイできなかったんです。でもそれが、かえって私をパデルという競技に熱中させてくれました。テニスの技や考え方を活かしつつ、さらに新しいパデル独自の技術を身につけていける。たとえば最初、壁に跳ね返ったボールを打ち返す『レボテ』には苦戦しました。現在は、相手側の深い部分にスピードのあるボールを打つ『バンデッハ』が難しく感じていますね」
現在パデルを楽しむ方は、やはりテニス経験者が多いとのこと。庄山選手もその中の1人ですが、とはいえ2つの競技は似て非なるもの。テニスにはないパデル独自の楽しさを教えてくれました。
「テニスはスピードで勝負が決まることがあります。しかしパデルはその瞬間に反応できなくても、壁に跳ね返ってから返せるんですよね。だから、ノータッチエースなんかはほとんど起こりません。もちろんスピードの速いボールは強みになりますが、それ以外の技術で十分に勝負できます。たとえば本場スペインには年配のプレイヤーも多く、しかも強い。それは、ボールが来る位置を分かっているので、動き回らずとも打ち返せるんですよ。私自身も40代で勝負していますから。おじさんでも若い人に勝てる……これって楽しいでしょ? そしてパデルは、早い段階で誰でもプレイできるようになるんです。ボールとラケットを上手く使い、ラリーを続けられるようになってこそゲームが楽しめる。これはパデルもテニスも同じですが、テニスはそこまで到達するのが非常に長い。でもパデルは、たとえば30分のレッスンでもある程度のプレイができるようになります。もちろん年齢性別を問わず。これって素晴らしい魅力ですよね」
本場スペインにも3度行ったことがある庄山選手。海外選手のプレイを見て、上には上がいることを痛感したそうです。しかし、だからこそ、ご自身もさらに上を目指すモチベーションが湧き上がるのかもしれません。
「現在は10月に開催される世界選手権で、強豪国の選手と戦うことを目標にしています。そのためには、まず6月のアジア予選に勝たなくてはいけません。もちろん、来年の日本選手権で連覇も狙っています」
パデルという競技はもちろん、庄山選手をはじめ国内選手がこれからどのように世界で活躍していけるのか。お話を伺い、とても楽しみになりました。
これからはキッズにも注目!
最後に、パデルコートの運営を行っている、株式会社Padel Asiaの代表・玉井さんから、競技の国内展開や今後の展望などを伺いました。
「パデルの競技人口は着実に増えています。今後、数年かけて国内各地にパデルコートを増やしていく予定です。パデル東京は15名のスクール会員からスタートし、現在は約80名になりました。今回オープンする『晴れのち晴れ』は、すでにスクール会員の申し込みが約30名。少しずつですが、パデルという競技への関心が高まっていることを感じています。とくに最近は、やっとキッズやジュニア向けの取り組みが本格化してきました。子どもに運動を習わせるなら、たとえばオリンピック種目がいいなど将来性が求められますよね。パデルにも、そうした将来性が見えてきたのかなと感じています。パデルはテニスより運動負荷が低い競技なので、今後は年配プレイヤーも増えていくはず。年齢や性別を問わず、ぜひ皆さんに、まずはパデルを体験してもらいたいです!」
パデルは年齢や性別にとらわれず、さまざまな方が入り混じって楽しめるスポーツ。写真を撮らせていただいたインストラクターの吉元さんなどをはじめ、女性プレイヤーもたくさんいらっしゃいます。職場の仲間や家族、友人と交流を深めるのにも、パデルはピッタリな競技ではないでしょうか。千葉県内や近隣にお住まいの方は、ぜひ「晴れのち晴れ」でパデルを体験してみてください。
[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com
<Text & Photo:三河賢文>