2025年9月29日

つい自慢やマウントをしてしまう人は、何が目的なのか?その心理を探ると見えてくる“意外なもの”とは (6/6)

自慢やマウントは「認めて欲しい」の表れ。否定をせず聞き流してあげよう

自慢やマウントはすべて“認めてほしい”という気持ちの表れです。否定せず一度だけ承認し、その後で自然に話題を切り替えるのが効果的です。このいなし方は、どの自慢パターンにも有効です。

1.まずは一度認めてあげる

「そうなんですね」「へえ」と軽く承認する。“相手を持ち上げる”言葉はなくていい。否定や突っ込みは逆効果!

2.深掘りしない

相手の話を広げる質問は避ける。数字や詳細を聞くと長くなる

3.話題を自然に転換する

「ところで〜」と関連のある別の話題に橋渡しする

マウントを取ってくる相手にわざわざ対応したくないと思うかもしれませんが、否定すると相手がヒートアップするだけなので、この3ステップがもっとも“コスパよく”相手から退散いただく方法なのです。

自慢やマウントをされるとイライラするのは、相手がこちらを見下しているように感じたり、自分の劣等感が刺激されたりするから。人は尊重されたい生き物なので、逆の扱いをされると反発心が生まれます。

しかし、マウントや自慢の多くは、相手の「承認欲求」や「不安感」の表れ。“相手の問題”として切り分けておきましょう。自慢やマウントを“真正面に受けないスキル”は、職場やプライベートでも人間関係をラクにする武器になります。

幼少期、「親に甘えられなかった人」にはどんな特徴がある?大人になってからこんな“反動”も

「またかと思いながらそのままスルー」は事態の悪化を招く

神谷町カリスメンタルクリニック院長の松澤美愛先生は、自慢やマウントへの対処法について、次のように語ります。

松澤先生:自慢やマウントをしてくる人はどんな場所や場面にも必ず現れます。「またか」と思いながらそのままスルーしてしまうと、関係が悪化する原因になったり、そんな人が現れる度に心を乱されたり、嫌な思いをすることになってしまいます。

自慢やマウントを“真正面に受け止めないスキル”を身に付けることを目標に少しずつ練習を積めば、自分を守ってくれる一生モノの武器となります。

自慢やマウントをしてくる人の心理を学びつつ、「でもそれは相手の問題」と割り切る気持ちを持って、自分のより良い人生ためにうまく武器を使っていけると良いのではないでしょうか。

監修者プロフィール

神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生

東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic

<Edit:編集部>

1 2 3 4 5 6