フィットネス
2018年7月25日

制限時間は24時間!ウルトラマラソン「奥多摩周遊エコ・ジャーニー」を走ってきた(前編) (2/3)

 最後に訪れるのが「白丸ダム」。川沿いからダムに登り、さらにそこからダムを見下ろす位置まで階段が続いています。登りきると、後続ランナーの姿が確認できました。とても変化に富んだコース。走っていて飽きることがありません。川沿いを抜けたら、そのままロードで奥多摩駅周辺へと進みます。

むかしみちを通って奥多摩湖へ

 スタートから約35kmで到着する奥多摩駅周辺から、「むかしみち」という場所へ入っていきます。入口に置かれた地図を見てみると、滝や神社などいろいろなスポットが点在しているようです。各スポットについては後編で詳しくご紹介しますが、こちらもまた、ただロードを走るのとはひと味違うコースでした。

 「青梅丘陵ハイキングコース」に引けを取らない、坂の続く未舗装路。初めて参加された方なら、思わず「またか……」なんて言葉が出てしまったかもしれません。「むかしみち」は奥多摩湖まで約10km。昔の姿を今に残し、トレッキングなどで訪れる方も多い道です。

 舗装路も多く通りますが、そのほとんどは坂道。しかも、かなりの急坂です。途中で何人かランナーに会いましたが、歩いて進む方が少なくありませんでした。

 ただし、もちろん“道”としてしっかり整備されています。なかには岩の転がるガレ場やフカフカの土道もありますが、ところどころ手すりが設けられるなど、安全に走ったり歩いたりできるようになっていました。とはいえ転倒や滑落は大怪我になりかねませんので、慎重に走っていきます。

 登りきったところで、奥多摩湖が見えます。ここまで来れば、あとは下に見える道路まで降りるだけ。そして今度は、長いロードコースが続いていきます。

最後の難関「奥多摩周遊道路」を越える

 「むかしみち」を抜ければ、あとは舗装されたロードを走ることになります。しばらくは左手に奥多摩湖を眺めながら、久しぶりのフラットコースです。

 本大会ではいくつかトンネルを通ります。広い歩道はないため、車に注意しながら慎重に。車の音がするからと立ち止まったり振り返ったりすると、かえって危ないので気をつけましょう。いくつもの橋を渡り、気がつけば、さっき走っていた場所が湖の向こう側に。橋は赤やオレンジなど特徴的な色なので、「さっき通ったな」「あそこに向かうのかな」などと、いい目印になります。

 奥多摩湖に沿って約8km走ると、本大会の最終難関とも呼べる「奥多摩周遊道路」に入ります。約13kmを一気に登った後、そのまま檜原村の村落まで約20km一気に下るという過酷さ。平地はほとんどありません。おそらく参加者の中には、すでに足の疲労や痛みで、登りも下りも走れないという方がいたことでしょう。

 まずは、ただひたすら登ります。車やバイクが多く通るので、道路端に寄って。道中には登り後半に駐車場こそありますが、お店やトイレなどは皆無。とにかく頂上を目指し、足を動かし続けるしかないのです。傾斜は平均的に9%ほど。走れないことはないものの、疲労した中盤では厳しい坂道。途中に出会ったランナーは、そのほとんどが歩いていました。

 そして、登ったら今度は同じくらい急な下り坂。しかも下り坂では、着地した際にともなう足への衝撃負担が大きくなります。ここで飛ばし過ぎると、最後までもたないかもしれません。登りで思うように走れなかった分を取り返したいところですが、しっかり考えてペースコントロールしていきます。

 下り始めて約5km、全体で約70kmの地点にある「都民の森」。ここは、本大会で最後の給水所です。下り坂の前半途中、少し足を休めるのに最適です。トイレもあるので、しっかり準備を整えて終盤戦に備えました。ここまで来れば残りを下り、檜原村からあきる野市へ。あきる野市に入れば、ゴールまでほぼフラットコースです。

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