2018年12月17日

2019年NHK大河ドラマ『いだてん』は、“嘘みたいな本当のエピソードが重なり合う”日本オリンピック史[ほぼ全文レポ] (3/5)

「宮藤さんからアドバイスはない(笑)」(阿部サダヲ)

――役柄で、自分と似ていると感じる部分は?

中村さん:金栗さんは、真っ直ぐな人。そして周りが戸惑うくらいに純粋なんです。これだけ真っ直ぐにマラソンを追い続けた人だから、大河ドラマの主人公にもなる。自分に似ている部分は、ないと思います。4月から金栗役を演じてきましたが、自分を正さなければいけないと、撮影のたびに感じています。

阿部さん:田畑さんは猪突猛進型。来年は亥(い)年だし、干支もイノシシなのでは、と思って調べてみました。でも戌年だった。実はボクも戌年。そこが共通点でした(笑)。

――第1話には、天狗倶楽部という(男子大学生を中心にした)派手なスポーツ社交団体が登場したけれど?

阿部さん:暑苦しかったでしょう(笑)。みんな、すぐに裸になりたがるし。

中村さん:これは第2話で描かれるんですが、のどかな熊本で育った金栗さんが、天狗倶楽部をつくっちゃったイケイケ兄ちゃんの三島弥彦(生田斗真)と出会います。金栗さんにしたら、そんなシティボーイに絡まれたら、もう迷惑でしかない(笑)。

――中村さんから阿部さんに、どんな風にバトンが渡される?

中村さん:阿部さん演じる田畑さんのエネルギーはすごい。だから違和感なく話がつながるよう、こちらも熱量を上げて臨まなければいけないと思っています。大事なのは熱い気持ちですね。明治、大正、昭和(戦前・戦後)という時代を通じて、スポーツと平和のことを考え続けてきた人々がいる。そんな先人たちの夢をつなげていければ。

阿部さん:あまり心配はしていません。中村さんをはじめ、陸上チームがすでに良い雰囲気を作り上げていることを知っています。まだ(田畑さんが身を置く)水泳チームはキャストが固まっていない状態ですが、熱い水泳チームを作り上げていけたらと思っています。

――脚本家の宮藤官九郎さんからアドバイスはあった?

阿部さん:ないです(笑)。そういうこと、喋る方じゃないんですね。『いだてん』を、書いている姿も見たことがない。いつ書いているんですかね。だから、何もないですね(笑)。

中村さん:官九郎さんの本には、ト書きがないんです。だから役者さんの自由に委ねられている部分が大きい。想像力が問われます。

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