健康に役立つプルーンの栄養効果が発見される
プルーンは、腸内環境を改善しながら、お腹の脂肪を減らし、さらにそれが心臓の健康にも影響を与える可能性が、新たに発表された2つの研究の結果から導き出されました。
食卓の定番であるプルーンは、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)の健康、骨の健康、心臓の健康などに役立つ栄養の宝庫であり、研究が進められてきました。
通称・プルーン研究は、カリフォルニアプルーン協会よりプルーン提供を受け、55歳から75歳の閉経後女性183人を対象に、3つのグループ(プルーンを1日50グラム摂取するグループ/100グラム摂取するグループ/全く摂取しないグループ)に分けて、12ヶ月間のランダム化比較試験を行ったものです。
プルーンは「お腹の脂肪減少」と「心臓の健康」 に影響が!
Journal of Nutritionにより発表された新たな研究によると、毎日100グラムのプルーンを食べることで、体の中心部の脂肪分布の変化、特にお腹の脂肪の変化を防ぐことができるということです。お腹の脂肪の増加は閉経後の女性によく見られ、過剰になると心血管疾患の危険因子となります。そのため、この発表内容は、ウエストラインにとって嬉しいニュースであるだけでなく、心臓の健康にとっても良いニュースなのです。
プルーンによる骨密度増加に腸内細菌が関係している可能性
Frontiers in Nutrition誌に掲載された2つ目の研究では、プルーンを毎日50~100グラム、12カ月間食べ続けた結果、骨密度に良い変化が見られた女性と変化が見られなかった女性の腸内細菌に違いがあることが明らかになりました。
また、プルーンを食べて骨密度が増加した人たちは、ある種の "善玉 "腸内細菌が豊富で、プルーンの栄養素や生理活性部分をより効率的に分解して体内で利用していることがわかりました。さらに、この骨密度が増加した人たちは、全身の炎症も減少していることがわかりました。
「栄養豊富な果物であるプルーンには、ミネラル、ビタミンK、フェノール化合物、食物繊維が含まれています。これらの研究結果は、精密栄養学研究の進展だけでなく、個々の食事推奨アプローチを通じて、プルーンが健康にプラスの影響を与えるポテンシャルの高さを示しています。」と、デ・ソウザ教授は述べています。
プルーンが腸と骨と心臓の健康に与える影響
プルーンには重要なビタミン、ミネラル、抗酸化物質、食物繊維が豊富に含まれており、その栄養価の高さを証明する科学的根拠は増え続けています。プルーンが腸・骨・心臓それぞれにとってどういう存在か、過去の研究結果を踏まえて説明します。
腸の健康の守り神
2011年の研究では、プルーンは市販の便秘薬の主成分であるサイリウムよりも便秘解消に優れているということがわかりました。また、2022年の研究では、プルーンの摂取が、体内の炎症マーカーを低下させる特定の腸内細菌の増加に関連していることがわかりました。
骨のプロテクター
とくに骨粗鬆症のリスクが高い女性にとって、プルーンが骨を守る効果があることは、数多くの研究で実証されています。あるレビュー研究では、閉経後の女性に毎日100グラムのプルーンを1年間摂取させたところ、その後の5年間、対照群の女性に比べて骨密度が良好に保持されたことが示されています。
ハートヘルス(心臓の健康)ヒーロー
2021年の研究では、閉経後の女性がプルーンを毎日50グラムから100グラム、6ヶ月間食べ続けたところ、プルーンを食事に含まないグループと比較して、総コレステロール値、酸化ストレス、炎症マーカーの値が低下したことが示されました。
<TEXT:MELOS編集部>