紫外線と皮脂は発毛を妨げる!しかし発毛成分「ミノキシジル」はなおも効果的。大正製薬の研究結果
健やかな毛髪の成長にとって、頭皮状態を正常に保つことは重要です。
大正製薬株式会社は、これまでも紫外線などの影響を受けた頭皮状態では、毛髪の成長に悪影響を与えることを継続的に実証してきました。
今回はさらに踏み込んで、頭皮にある「皮脂」に着目し、紫外線が皮脂の多い頭皮にどんな影響を及ぼすのか、日本薬学会第144年会にて研究結果を発表しました。
紫外線により頭皮に皮脂が増えると、発毛が阻害される
皮脂は紫外線による影響で「過酸化脂質」という有害なアブラに変化し、フケやかゆみの原因となります。
そこで、「過酸化脂質」が多い頭皮状態を再現した発毛実験を行い、毛髪の成長に対して、過酸化脂質がどのような影響を及ぼすか確認しました。
さらに、過酸化脂質が多い状態においても発毛成分ミノキシジルの効果が発揮できるのかを検証し、以下の2点を明らかにしました。
1.過酸化脂質は毛の成長を阻害
2.発毛成分ミノキシジルは、過酸化脂質が多い状態においても有効性を発揮
【研究成果1】過酸化脂質は毛の成長を阻害
ヒトの頭皮と毛髪で起こる現象を、マウスの皮膚と毛で再現した発毛実験により、過酸化脂質がどのように毛髪の成長に影響するか検証しました。
その結果、過酸化脂質を塗ったマウスでは、毛の成長が途中で止まることが確認されました。
これにより、過酸化脂質が多い頭皮では、毛髪の成長を阻害することが明らかになりました。
【研究成果2】発毛成分ミノキシジルは過酸化脂質が多い状態においても有効性を発揮
発毛成分ミノキシジル5%外用剤を塗ったマウスでは、過酸化脂質塗布による毛の成長阻害が改善されました。
よって、ミノキシジルは過酸化脂質によって悪化した頭皮状態であったとしても、優れた発毛効果を発揮できることが明らかになりました。
夏の紫外線が秋の抜け毛、薄毛の原因に!
夏は紫外線が強くなるため、頭皮に有害なアブラである過酸化脂質ができやすく、毛髪の成長が阻害されるリスクが高くなると考えられます。
一般的に、薄毛の方の頭皮は皮脂がより多くなることや、頭皮が露出した部位が増えると紫外線も当たりやすくなることから、そのリスクはさらに高くなると考えられています。
また、夏に受けた紫外線ダメージが、秋の抜け毛増加の原因の一つになることも知られており、普段の生活の中には毛髪の成長を阻害する要因が潜んでいます。
<Edit:編集部>