プロポリスが「がん幹細胞」に作用する可能性、岡山理科大学との共同研究で発表
日本人の2人に1人が一生のうちにがんになるといわれる今、がん研究は日々進歩しています。
そんな中、山田養蜂場と岡山理科大学の共同研究グループは、ブラジル産グリーンプロポリスが「がん幹細胞」の性質を低下させる可能性があることを発表しました。
プロポリスは、ミツバチが植物由来の樹脂などを集めて作る天然素材です。これまでにも抗酸化作用や抗炎症作用などについて研究が進められており、ブラジル産グリーンプロポリスでは認知機能や体脂肪との関係を調べた研究も報告されています。
注目される「がん幹細胞」とは
近年、がん研究で注目されているのが「がん幹細胞」です。
がん幹細胞は、がん細胞の中でも自己増殖能力が高く、新たながん細胞を生み出す中心的な役割を担うと考えられています。
また、抗がん剤への耐性や転移にも関わる可能性があることから、世界中で研究が進められています。
プロポリスで増殖能力が低下させる可能性
今回の研究では、大腸がん細胞株由来のがん幹細胞を用いて実験を実施。ブラジル産グリーンプロポリスを加えたところ、がん幹細胞が集まって形成する「コロニー」の数が減少しました。
さらに、がん幹細胞の特徴を示すマーカーも減少したことから、研究グループは、プロポリスががん幹細胞の性質を低下させる可能性があるとしています。


ただし、人への効果は確認されていない
今回の研究は、大腸がん由来の細胞を用いた基礎研究です。
現時点で、プロポリスを摂取することで、がんの予防や治療につながることが人で確認されたわけではありません。研究グループも、「がんの増悪を抑制する可能性」が示された段階であり、今後さらなる研究が必要だとしています。
しかし、がん治療の進歩は、こうした基礎研究の積み重ねから生まれます。
今回の研究結果だけで人への効果を判断することはできませんが、「がん幹細胞」という重要な研究分野で新たな知見が示されたことは、今後の研究につながる一歩と言えそうです。
研究成果は、第84回日本癌学会学術総会で報告されています。
【学会発表情報】
発表タイトル:Propolis reduces the colorectal cancer stemness(プロポリスは大腸がんの幹細胞性を低下させる)
発表者:
○藤原信行1)、伊藤 隆志2)、奥村暢章2)、藤谷登3)
○:演者
1) 岡山理科大学獣医学部創薬学講座
2) 株式会社山田養蜂場 R&D本部 山田養蜂場 健康科学研究所
3) 岡山理科大学
発表日: 2025年9月25日
<Edit:編集部>











