ウェルネスフード
2024年10月21日

リンゴを毎日食べるとどんな効果があるの?りんごの栄養と食べるメリット (1/2)

“1日1個のりんごで医者いらず”と呼ばれるリンゴ。すごい栄養がギュッと詰まっているのです。皮を剝かず、サッと切るだけで丸ごと食べることができる手軽さも魅力です。本記事では、リンゴの栄養価や、毎日食べ続けるとどんなメリットが期待できるのか、紐解いていきます。

監修は、「千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック・健診プラザ」の管理栄養士・大野奈穂さんです。

リンゴ1個のおもな栄養素とカロリー

リンゴは水分、ビタミンや食物繊維が豊富で、健康にいい果物のひとつです。1個あたりのカロリーや栄養を見ていきましょう。

リンゴ 大1個(300g)の主な栄養素とカロリー

エネルギー:159kcal
水分:252.3g
たんぱく質:0.3g
脂質:0.6g
炭水化物:39g
糖質:37.2g
食物繊維:4.2g
カリウム:360mg
葉酸:6μg
ビオチン:1.5μg
ビタミンC:12mg

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

リンゴを毎日食べることで期待できるメリット

リンゴを毎日食べることで、いくつかの健康効果が期待できます。

腸内環境の改善

リンゴには水溶性と不溶性の食物繊維が含まれており、腸内環境の改善に役立ちます。

とくに、水溶性食物繊維であるペクチンが腸内で善玉菌の餌となり、腸内フローラを整える効果があります。これにより便秘の予防や改善が期待できます。

心臓病や高血圧のリスク軽減

リンゴに豊富に含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を正常に保つ働きがあります。これによりむくみの解消や血圧の管理に役立ちます。

さらに、リンゴに含まれるポリフェノールが血管を保護し、心血管系の健康を促進するため、心臓病や高血圧のリスクを軽減する効果が期待されます。

免疫力をサポートする

リンゴに含まれるビタミンCは、免疫力のサポートにもつながります。ビタミンCは白血球の働きを活性化させ、体内のウイルスや細菌と戦う力を強化します。そのため、風邪や感染症にかかりにくくなるとされています。

また、リンゴのポリフェノールの一種である「ケルセチン」は、インフルエンザ予防に良い影響を及ぼすという研究もあります。(※)

(※)J M Davis 1, E A Murphy, J L McClellan, M D Carmichael, J D Gangemi,『Quercetin reduces susceptibility to influenza infection following stressful exercise』, American journal of physiology, 2008 Aug;295(2):R505-9. doi: 10.1152/ajpregu.90319.2008. Epub 2008 Jun 25.

抗酸化作用による老化防止

リンゴに含まれるポリフェノールやビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を抑制します。

これにより、細胞の老化を防ぎ、肌の健康を保つ効果が期待できます。また、抗酸化物質は生活習慣病の予防にも役立ちます。

血糖値の安定

リンゴに含まれる食物繊維は、食後の血糖値の急上昇を抑える働きがあります。とくに水溶性食物繊維のペクチンが血糖値のコントロールを助け、糖尿病の予防や管理に効果的です。

とはいえ食べ過ぎには要注意。果糖は血糖値の急激な上昇を抑える効果がありますが、過剰摂取は糖尿病リスクを高める可能性があるとされています。そのため、適量を守るようにしましょう。

後述しますが、リンゴは1日半分~1個が適量とされています。

体重管理のサポート

リンゴは1個あたり159kcalと、ダイエット中に食べる食品として低カロリーとは言い難いですが、食物繊維による満腹感を得やすいため、過剰な食欲を抑えるのに役立ちます。

とくに間食や食事前に食べることで、摂取カロリーを自然に抑えることができます。

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脳の健康維持

リンゴに含まれるポリフェノールは、神経細胞を保護する働きがあり、認知機能をサポートする効果があるとされています。これにより、アルツハイマー病やその他の認知症リスクの軽減が期待されます。

疲労回復効果

リンゴには、疲労回復を促進するクエン酸が含まれており、疲れを感じた際にリンゴを食べることで、エネルギーの回復を助けます。

また、リンゴのビタミンCやカリウムが体内のバランスを整え、全身の疲労を和らげる効果も期待できます。

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リンゴは丸ごと食べた方がいい? 皮に含まれる栄養素

リンゴの皮には、食物繊維やポリフェノールといった成分が豊富です。

ポリフェノールは抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去して細胞の老化を防ぐ効果があります。また、皮に多く含まれる食物繊維は腸内の働きを促進し、消化を助ける役割があります。

そのため、嫌いでなければリンゴは皮ごと食べるのがおすすめです。皮を剝く手間もなく、ゴミも減らせて一石二鳥です。シャキシャキとした嚙み応えも増えます。

リンゴは1日何個まで?

半分から1個が適量とされています。

リンゴには果糖(フルクトース)も含まれているため、過剰摂取は肥満や肝臓への負担といったデメリットも。とくに糖分を制限している方や糖尿病の方は、食べ過ぎには注意が必要です。

あくまでバランスのよい食事を基本としたうえで、メニューの一部としてとり入れましょう。

次:リンゴを食べ過ぎるとどんなデメリットがある?

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