腹筋トレーニングは腰に悪い?シットアップやクランチは椎間板ヘルニアの原因につながるのか (1/2)
皆さんは腹筋を鍛えるために、どんなエクササイズを行っているでしょうか。
多くの人は、シットアップやクランチを行っているものと思います。しかし、これらのトレーニングに警笛を鳴らしている人たちもいるのです。
「シットアップやクランチは椎間板ヘルニアなどの原因になる」
シットアップやクランチが危険であると広まったのは、カナダ・ウォータールー大学のスチュアート・マックギル教授が発表した研究(※)がきっかけです。
研究では、シットアップを繰り返し行うことによって、椎間板に大きなストレスがかかる危険性があるという結果が報告されました。
それを受け、体力測定として腹筋運動を採用していたアメリカ陸軍は、腹筋運動が腰部のストレスを増大させ、椎間板ヘルニアなどの原因になるとして体力測定から除外。
日本バスケットボール協会も、昔から行われているシットアップが腰痛の原因になるとして、推奨できないと情報を発信しています。
(※)参考 The man who wants to kill crunches : The man who wants to kill crunches - Health - Macleans.ca
シットアップやクランチ自体が悪いわけではない
しかし、シットアップやクランチをやってはいけないということではありません。
注意すべきは、何百回も繰り返し行ったり、速い動作を意識しすぎてフォームをおろそかにするやり方が問題なのです。
たとえば昔よく取り組まれていた、膝を伸ばしたまま足首を押さえて行う腹筋運動や、足首を押さえたまま行うシットアップ。
これらは腹筋よりも、股関節の周囲にある「腸腰筋」や、太ももの前側の筋肉である「大腿四頭筋」をより強く刺激してしまいます。
腸腰筋や大腿四頭筋にストレスがかかり、緊張が強くなると腰痛を引き起こしますので、そのようなやり方でシットアップやクランチを行うことは控えましょう。
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