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「四角い垂れたお尻=ピーマン尻」になっている人の特徴は?専門家が解消法を伝授
最近、後ろ姿、チェックしていますか? 四角く見えるお尻のことを「ピーマン尻」と呼びますが、このピーマン尻、前からだけの姿しか見ていなかったり、お腹の肉ばっかりに気を取られていたりすると気づきにくいのです。
ピーマン尻の特徴から、正しい「立ち方」や「座り方」、ピーマン尻の原因や解消法まで、ビューティーボディアドバイザー・野本麻紀子さんにお聞きしました。
四角い、硬い……1つでも当てはまれば「ピーマン尻」です
野本さん:下記の特徴が1つでも当てはまった場合、ピーマン尻である可能性が高いです。
・お尻の下が垂れ下がっている
・お尻が全体的に四角く見える
・ウエストからお尻までにメリハリがなく一直線に見える
・お尻にはえくぼの様な凹みがある
・お尻が硬い
・パンツを穿くと余ったお尻の脂肪が下に垂れる
「ピーマン尻」は別名「四角尻」とも言われており、見た目がピーマンのように四角く垂れ下がったお尻のことを言います。
ちなみに理想的とされるお尻は、丸くて桃のようなキュッと締まったお尻とされています。
ピーマン尻はどうしたら解消できるのでしょうか。
ピーマン尻解消のための「正しい立ち方・座り方」
野本さん:正しい姿勢でいることで、「腹筋」や「お尻まわりの筋肉」が使われるため、姿勢の歪みや骨盤の歪みが起きにくくなります。
正しい姿勢をマスターして、体全体を引き締めましょう。正しい姿勢をとることで、今までよりも視線が少し高くなるはずです。
正しい立ち姿勢の作り方
1、頭のてっぺんが天井から引っ張られているイメージで立つ
2、顎を軽く引き、肩の力を抜く
3、腕を楽な位置に置く
4、お腹とお尻に少し力を入れて、引き締める
5、足を少し開く
横から見た時に、耳・腰骨・くるぶしがまっすぐのラインに来るように意識してください。
正しい姿勢を意識することで、上半身・下半身をバランスよく使えます。すると自然と体の歪みが防げて、腹筋や背筋を育てることにも繋がります。
正しい座り姿勢の作り方
1、背もたれに寄りかからず、背筋をまっすぐ伸ばして座る
2、頭のてっぺんが天井から引っ張られているイメージで目線を上げる
3、顎を軽く引き、腹筋に軽く力を入れる
4、肩は楽に下ろす
5、腰を軽く伸ばすイメージで、骨盤を立たせる
正しい座り姿勢になることで、お尻の筋肉が使われます。
デスクワークなどで1日のほとんどの時間を座っている人は、1時間に1度は立ち上がり、軽く体を動かしましょう。
気づいて! 体が歪んでしまう「NGな座り方」
野本さん:長時間座って仕事をしている場合は、途中で下記のように座り方が崩れていないか、確認しましょう。
・猫背で座る
・足を組んで座る
・左右どちらかに重心を偏らせながら座る
・横座り
ピーマン尻になる4つの原因
野本さん:ピーマン尻になる原因として、次の4つの原因が影響していると考えられます。
原因1 筋力の低下
お尻を上向きに支えている大臀筋(だいでんきん)が少なくなると、お尻が垂れ下がって、ピーマンの様な四角いお尻になってしまいます。大臀筋は、お尻を支えている1番大きな筋肉です。
▼この原因が多い人の特徴
- 下半身に脂肪が多い人
- 過去に下半身を使うスポーツをして、現在はやめて筋肉が落ちた人(サッカー・バスケットボール・テニス・短距離走など)
- 加齢に伴って筋力が減少した人
- 運動習慣がない人 など
原因2 座り方
座り方によっては、お尻の筋肉や周りの筋肉が使われず、体が歪んでしまいます。体が歪むと、筋肉が上手く機能しにくくなるため、ピーマン尻になりやすいです。
▼この原因が多い人の特徴
- 長時間座ることが多い人(デスクワークで1日8時間以上座るなど)
- 猫背の人
- 椅子に浅く座る人 など
原因3 骨盤の歪み
骨盤に歪みが生じると、筋肉が上手に機能せず、ピーマン尻になりやすくなります。通常のピーマン尻だけでなく、片方のお尻だけ垂れ下がっている「崩れたピーマン尻」の原因にもなります。
骨盤は上半身を支え、歩行を補助・座る際に体を支えるなどたくさんの役割があります。しかし、骨盤が歪んでいるとその働きに支障が出て、姿勢の悪さを助長させます。
また、骨盤の歪みは、自律神経の乱れ・血行不良に繋がり、むくみの原因に繋がります。
▼この原因が多い人の特徴
- 立ち姿勢・座り姿勢が悪い人(猫背、お腹を突き出して立つ癖があるなど)
- 腹筋・大臀筋などを使わずに日常的な動作を行う人
- 肩こりや腰痛がある人 など
原因4 出産
出産後は、骨盤が広がることが多いです。広がったままだと、お尻に脂肪がつきやすく、ピーマン尻の原因に繋がります。
妊娠中に運動をしていなかった場合、筋肉量が低下しているので、よりお尻の垂れが起こりやすいです。
▼この原因が多い人の特徴
- 出産を経験した人
- 産後に骨盤の矯正を行っていない人
- 妊娠期に運動をしなかった人 など
骨格ウェーブ体型の人は「ピーマン尻」になりやすい
野本さん:骨格が影響して、ピーマン尻になる人もいます。特に骨格ウェーブ体型の人は、ピーマン尻になりやすいでしょう。
ウェーブ体型は、全体的に筋肉が少なく上半身が薄めです。そのため、少し筋肉が落ちると一気にお尻が垂れ、ピーマン尻になる可能性が高くなります。
だからといって、必ずしもピーマン尻になるとは限りません。ピーマン尻は、骨格にプラスして運動時間や筋肉量などが関係してくるためです。筋トレでピーマン尻を解消していきましょう!
省スペースでできる、ピーマン尻を解消する筋トレ
野本さん:ピーマン尻を解消するためには、筋トレを行いましょう。筋トレせずに放置すると、より脂肪がつき、ピーマン尻が悪化する可能性があります。
おすすめの筋トレは「ワイドスクワット」「ヒップリフト」です。
ワイドスクワットのやり方
1、肩幅の倍ほど足を開く
2、足のつま先は外側斜め45度にセットする
3、息を吐きながら、お尻を後ろに突き出すイメージで、お尻を下ろす
4、限界のところまで下ろしたら、息を吸いながら元の立ち姿勢に戻る
30回×2~3セット行いましょう。始めたばかりの人は、まず10回×2セットでもOK。
お尻と腹筋を鍛えられるトレーニングです。慣れてくると、体全体を使えるようになるので、体全体の引き締め作用も得られるでしょう。
ヒップリフトのやり方
1、仰向けになり、膝を立てる
2、腕は体の横に置き、手のひらを床に向ける
3、お尻を締めて持ち上げるイメージで、腰を10秒ほど浮かせる
4、腰を下ろし、元の姿勢に戻る
30回3セット繰り返しましょう。1セット間に30秒休憩します。
大臀筋・腹筋・ハムストリング*が鍛えられるトレーニングです。ヒップアップや、体幹の筋力強化に繋がり、体の歪みが出にくい体を目指せます。
▼参考 名和株式会社 骨盤
監修・執筆者プロフィール
野本麻紀子
ビューティーボディアドバイザー。matou Tokyo ABM代表 株式会社matou代表取締役会長。アクティブボディメイク協会理事長/ビューティーボディアドバイザー/リズムボイストレーナー
<Edit:編集部>