2025年3月14日

花粉症による経済損失額、1日あたり「約2,320億円」。睡眠や自律神経にも深い影響 (3/3)

花粉症と睡眠は深い関係がある

医師・睡眠専門家の坪田聡先生は以下のように語ります。

医師・睡眠専門家 坪田 聡 氏
医師・睡眠専門家。日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医。日本医師会、日本睡眠学会所属。ビジネス・コーチと医師という2つの仕事を活かし、行動計画と医学・生理学の両面から、睡眠の質の向上に役立つ情報を提供中。

坪田先生:花粉症と睡眠は深い関係があります。睡眠中にも鼻がつまっていると呼吸がしにくく、睡眠が浅くなります。睡眠の質が悪いと、十分な睡眠時間をとっていても、日中の眠気が強くなります。

さらに、睡眠時間が短すぎたり睡眠の質が悪かったりすると、免疫がうまく働きません。花粉症は免疫異常の1つですから、「花粉症→睡眠不足・睡眠の質の悪化→免疫異常がひどくなる→花粉症がさらに悪化」という負のスパイラルが起こります。

睡眠と仕事のパフォーマンスの関係も非常に深く、いつも8時間睡眠の人が睡眠を2時間削ると、酒酔いと同じくらい深刻な影響があるといわれています。

このような理由から、職場よりも長い時間を過ごす家庭での花粉対策、良質な睡眠環境をつくることはとても大切です。布団は外に干さずに、ふとん乾燥機や、ふとんクリーナーを活用しましょう。

また、家の中に入ってしまった花粉には空気清浄機を使ってお部屋の花粉の量を減らすことや、肌、鼻のどを乾燥させないよう加湿器を使うなども有効です。きれいな空気の中でぐっすり眠ってアレルギー耐性を高め、花粉症に打ち勝ってください。

※:花粉症による労働力低下の平均時間を元に、令和5年分民間給与実態統計調査結果(国税庁)と令和6年11月分毎月勤労統計調査(厚生労働省)から、労働が低下すると感じる社会人の平均の給与を割り出し、本調査にて算出された社会人の花粉症患者の割合(53.0%:6,081名中3,198名)と、令和6年11月分労働力調査(総務省統計局)から花粉症の社会人数を算出した数値と掛け合わせて、花粉症に起因する労働力低下による経済損失額を算出。

<参考>
令和5年分民間給与実態統計調査結果
毎月勤労統計調査 令和6年11月分結果確報
令和6年11月分労働力調査

<Edit:編集部>

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