
プランクが最強のトレーニングと言われる理由。専門家が語る効果と魅力
プランクは「動かない筋トレ」とも呼ばれ、静止した姿勢を数十秒維持することで、体幹から全身まで鍛えられる優れたトレーニングです。
関節に大きな負担をかけずに安全に取り組めるため、初心者でも続けやすく、継続するほど引き締め効果や姿勢改善を期待できます。
今回はそのプランクが最強と言われる理由を、各専門家の回答をまとめてお届けします。
<このページの内容>
体幹トレーニング「プランク」の魅力
プランクは一見シンプルな体幹トレーニングですが、専門家の多くが高く評価しています。主な理由は次の3つです。
・体幹を中心に全身をバランスよく鍛えられる
・動きが少ないため安全性が高くケガのリスクが少ない
・初心者でも取り組みやすく継続しやすい
ここからは、各専門家の見解を紹介します。
筋力が少なくても取り組めるプランク
プロスポーツトレーナーの和田拓巳さんは、従来の腹筋運動よりもプランクの方が取り組みやすいと語ります。
「プランクとは、うつ伏せになった状態で前腕と肘、そしてつま先を地面について、カラダを浮かせるエクササイズです。 従来の上半身を起こす腹筋運動である『シットアップ』や『クランチ』に比べて、筋力がない人でも行いやすいところがメリットと言えます」
初心者に適した自重トレーニング
和田拓巳さんは、プランクの安全性とフォームの重要性についても強調しています。
「そのうえ、腰部へのストレスが少ないため、安全で効果的に腹筋を鍛えることができることで人気が高まりました。 自重を使って効果的に行えるため、初心者でも行いやすい優れたエクササイズですが、正しくできていなければ効果は低くなってしまいます。
簡単だけどフォームが大事、というのが体幹トレーニング『プランク』です」
シットアップより効果的なプランク
トレーナーの角谷剛さんは、シットアップよりもプランクの方が腹筋強化に優れていると説明します。
「結論を先に述べると、プランクがよさそうです。もちろん、シットアップにも腹筋を鍛える効果はあります。しかし、それより短所のほうが勝っているかもしれないのです。
シットアップは腹筋を鍛えることはできても、体幹を構成する他の多くの筋肉にはあまり効果がありません。そのため、スポーツパフォーマンス向上という点では致命的な弱点となり得ます」(トレーナー・角谷剛さん)
スクワットと組み合わせた相乗効果
パーソナルトレーナーの森竜次さんは、痩せる目的にはスクワットが有効だとしながらも、プランクを組み合わせることで効果が高まると解説しています。
「短期間で効率よく痩せたいならスクワットをおすすめします。体幹を鍛えたい、姿勢を改善したいならプランクが適しています。
しかし痩せる目的なら、両方を組み合わせる方が効果的です。スクワットで下半身の大きな筋肉を鍛えて基礎代謝を高めつつ、プランクで体幹を安定させることでフォームが良くなり、運動効率も上がります」(パーソナルトレーナー・森竜次さん)
プランクとスクワット、どっちが痩せる?の記事より
バリエーションによる過負荷対応
筋肉は同じ刺激を繰り返すだけでは成長が止まってしまいます。そこで必要なのが「過負荷の原則」で、少しずつ新しい刺激を与えることが重要とされています。
森竜次さんは、プランクは秒数を増やすよりもバリエーションを変えることで、この過負荷の原則に対応できると解説しています。
「プランクは慣れてきたら秒数を伸ばすよりも、サイドプランクやツイストプランクといったバリエーションを取り入れる方が効果的です。
同じ30秒でも種目を変えることで刺激がリフレッシュされ、体幹全体を効率よく鍛えることができます。飽きにくく、毎日続けやすいのも魅力です」(パーソナルトレーナー・森竜次さん)
プランク30秒を毎日続けるとどうなる?の記事より
長年トレーニングを間近で見て、そして自ら体験してきたトレーナーの皆さんが「優れている」と評価するのがプランクです。
体幹を中心に全身を鍛えられ、安全性が高く続けやすいことから、多くの専門家から推奨されています。目的に合わせて取り入れれば、その効果と魅力を実感できるはず。
改めて日々のトレーニングのひとつにプランクを加えてみてください。
監修者プロフィール
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】https://www.facebook.com/WriterKakutani
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴22年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院や競技チーム帯同で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆や商品監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信中。2021年 著書「見るだけ筋トレ」(青春出版社)発刊。
Official site : https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
Facebook : https://www.facebook.com/pt.wada/
Twitter: https://twitter.com/PT_wadatakumi
森 竜次(もり・りゅうじ)
私は専門学校にてパーソナルトレーニングとアスリートへのスポーツ指導について学び、NSCA - CPT(パーソナルトレーナー資格)とJSPO - AT(スポーツトレーナー資格)を取得し、4年制大学体育会系アメリカンフットボール部で食事指導やリハビリ指導・トレーニング指導など4年ほど経験。パーソナルトレーナーとしても24時間ジムにてフリーランスのトレーナーとして2年ほど、全国に展開するパーソナルジムでも勤務しておりました。前職での経験も生かし、怪我や痛みに悩む方でも安全なトレーニング、コンディショニングやパフォーマンスUPなども得意としておりますのでお気軽にご相談ください!
実績
FWJ(Fitness World Japan)(https://fwj.jp/)
2021年 APRILIS CHAMPIONSHIPS Men's physique 3位
2022年 POWERHOUSE GYM CLASSIC Men's physique 4位
2023年 BLAZE OPEN Men's physique 4位
保有資格
NSCA-CPT(https://www.nsca-japan.or.jp/)
JSPO-AT(https://www.jrc.or.jp/)
The Personal Gym:https://the-personal-gym.com/
<Edit:編集部>