
シットアップとプランク、腹筋に効くのはどっち?トレーナーが語る3つの理由 (1/2)
6つに割れた腹筋、いわゆるシックスパックに憧れる人は多いでしょう。もちろん簡単に手に入るものではありませんし、絶対に効くトレーニング方法というものも存在しません。
しかし、同じ時間を費やすなら、腹筋を鍛えるには腹筋トレーニングとして一般的な「シットアップ」と、体幹トレーニングで人気の「プランク」、どちらが効果的なのでしょうか?
「シットアップ」と「プランク」、どちらが腹筋を鍛えるか
どうやら「プランク」が有利のよう
結論を先に述べると、プランクがよさそうです。
もちろん、シットアップにも腹筋を鍛える効果はあります。しかし、それより短所のほうが勝っているかもしれないのです。
なぜ腹筋トレーニングの王道「シットアップ」より、体幹トレーニング「プランク」のほうがおすすめなのでしょうか。
理由1 シットアップで鍛えられる部位には限界があるため
シットアップは、腹筋を鍛えることはできても、体幹を構成する他の多くの筋肉にはあまり効果がないことが挙げられます。
シックスパックを作り上げるものは腹筋なので、そこを集中的に鍛えるのも理にかなっています。
しかしシックスパックを浮かび上がらせるには、腹筋を鍛える前に、まず腹部の脂肪を落とすほうが重要です。
また、スポーツパフォーマンス向上という点で見ても、あらゆるスポーツに重要な体幹全体の筋力と機能向上に対する効果が小さいことは、致命的な弱点であるとも言えるでしょう。
理由2 シットアップを何回も行うとデメリットも出てくるため
一般人がシットアップをたくさん行おうとすると、一定の筋トレ効果は上がるかもしれない反面、別の弊害も出てきます。
シットアップを何回も行う弊害として、当たり前のことですが「腹筋が非常に疲労してしまう」ことが挙げられます。
「鍛えているのだから筋肉が疲労しても良いのでは?」と思うかもしれません。しかし問題は、疲労した腹筋以外の部分を使って、シットアップ動作を形だけこなそうとしがちなことです。
そう、チーティングをしてしまうのです。
疲れてくると無意識にチーティング(ズル)しがち
シットアップをたくさんこなしているように見えて、実は股関節まわりの筋力だけを使って体を起こしているということはよくあります。
シットアップの後、腹筋は筋肉痛にならないのに、腰や足の付け根が痛くなった人は、股関節まわりの筋肉で体を起こしている可能性が考えられます。
理由3 シットアップは故障のリスクも高いため
効果が小さいだけならよいのですが、シットアップは正しい方法で行わないと、故障のリスクが高くなります。
そして回数をこなしていくうちに、フォームも崩れていくものです。
背骨に負担がかかり、腰痛や背中の痛みに繋がることもある
通常のシットアップの姿勢は、背中と腰を地面や床に押しつけるため、本来なら自然に湾曲している脊柱に過大な負荷がかかります。
その結果、腰痛を引き起こす可能性が大きくなります。
背骨にある椎骨間にも強い圧力がかかり、その部分のディスク(椎間板)に悪影響が及ぶことも。
それを避けるためには、BOSUやバランスボールなどの器具を利用してシットアップを行うのも方法のひとつです。
首にも負担がかかり、痛みに繋がるおそれ
また、シットアップによって首の痛みが起こることもあります。回数をこなすうちに、勢いをつけようと頭部を前後に振る動きになるためです。
頭部は人体でもっとも重い部分。それを細い首で支えているわけですので、その負担に耐えられなくなるのです。
ここまでシットアップの弊害を見ていきましたが、ここからは「プランク」がシットアップより腹筋強化にオススメである理由を見ていきましょう。