デッドバグの効果を徹底解説!姿勢の安定と下腹を引き締める体幹トレーニング (2/2)
<このページの内容>
デッドバグの正しいやり方と動画
フォームを丁寧に整えるほど、体幹への刺激が入りやすくなります。腰が反えない姿勢と、呼吸のリズムを大切にしながら行います。
デッドバグの基本フォーム
1 仰向けになり、両膝を立ててから片脚ずつ持ち上げる
2 股関節と膝を90度に曲げ、すねを床と平行にする

3 両腕を天井に向けて伸ばし、肩の真上にセットする
4 息を吐きながら、右腕と左脚をゆっくり床の方へ伸ばす

5 腰が反らない位置まで伸ばしたら、息を吸いながら元の姿勢に戻す

6 左腕と右脚も同じように動かし、左右交互にくり返す

背中と床のすき間をつぶすように、お腹に軽く力を入れて行います。脚は床すれすれまで下ろさなくてもかまいません。腰が浮かない範囲で動かすことがポイントです。
回数とセット数の目安
ゆっくりコントロールできる回数で行うことが大切です。目安は左右交互で計10回を1セットとし、2〜3セット行います。
フォームが崩れたと感じたら、回数を減らしても問題ありません。慣れてきたら、脚を伸ばす角度を少しずつ低くして負荷を高めていきます。
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デッドバグの効果を高めるコツ
同じ動きをしても、意識する場所やスピードで効果が大きく変わります。体幹に効かせるためのポイントを押さえておきましょう。
止めている手足を動かさない
伸ばしていない側の手足がぐらつくと、体幹の仕事が減ってしまいます。止めている側の腕と脚は、空中でピタッと固定する意識を持つと安定しやすくなります。
伸ばす側ばかりに意識が向きやすいため、止める側を意識してみてください。
腰を床につけて腹圧を保つ
背中から腰を床に軽く押し付けるようにしてから動き始めます。おへその下あたりを軽くへこませ、ベルト周り全体で空気を包むような感覚を持つと腹圧が保ちやすくなります。
腰が反った瞬間に負荷が逃げてしまうので、腰の感覚を最優先で確認しながら動きましょう。
呼吸とスピードを一定にする
速く動かすと手足の勢いに頼りやすくなり、体幹への刺激が弱くなります。息を吐きながら伸ばし、吸いながら戻るリズムで、反動を使わないよう常に同じスピードを意識します。
動きの途中で呼吸が止まったと感じたら、ペースを一段階落としてみてください。
デッドバグの効果を感じにくいときの原因
デッドバグは体幹にしっかり効くトレーニングですが、フォームが崩れると「効果がない」と感じやすくなります。気になるときは、次の原因が当てはまらないかチェックしてみましょう。
腰が反りやすい
腰と床の間に大きなすき間ができると、お腹ではなく腰に負担がかかりやすくなります。脚を伸ばす角度を浅くし、膝を少し曲げたままにすると腰が安定しやすくなります。
どうしても腰が浮く場合は、腰の下に手を入れたり、薄いタオルを敷き、手やタオルを押しつぶす意識で腹圧を保つ練習から始めても良いです。
可動域が大きすぎる・速すぎる
最初から脚を床すれすれまで下ろしたり、腕を大きく振ったりするとフォームを保つのが難しくなります。最初は動かす範囲を半分ほどにして、ブレなく動かせることを優先します。
慣れてきた段階で、少しずつ可動域を広げていくほうが、安全に負荷を高められます。
体幹より手足に力が入りすぎている
肩や太ももばかりが疲れる場合は、体幹がうまく使えていないサインです。腕と脚は「添える」くらいの感覚にして、お腹まわりの張りを優先して意識してみてください。
どうしても力が抜けないときは、腕は動かさず脚だけを動かすバリエーションから始めるのも一つの方法です。
デッドバグの頻度と効果を感じるまでの期間
体幹トレーニングは、短期間で一気に追い込むより、少ない回数を継続するほうが効果を感じやすくなります。生活リズムに合わせた頻度を目安にしてみてください。
週2〜3回のペースが続けやすい
毎日行っても問題ありませんが、疲労が残るとフォームが崩れやすくなるため、無理のない範囲で続けることが大切です。日によって1セットだけにするなど、負担を調整しながら取り入れると継続しやすくなります。
筋肉に刺激を入れたあとには、回復の時間も必要です。デッドバグだけの日をつくる必要はなく、ほかのトレーニングの前後に週2〜3回取り入れるくらいが続けやすいペースです。
体力に余裕がある日はセット数を増やし、疲れている日は1セットだけにするなど、柔軟に調整してかまいません。
姿勢の変化は2〜3週間が目安
デッドバグは、続けるほど体幹が働きやすくなり、効果を実感し始める目安は2〜3週間といわれています。負荷を上げすぎず、無理なく継続することが変化につながります。
見た目の引き締まりは時間がかかる場合もありますが、姿勢や動きの変化が積み重なることで、少しずつラインにもあらわれてきます。
デッドバグがおすすめの人
腰への負担を抑えながら体幹を鍛えたい人や、フォームを丁寧に整えたい人にとって扱いやすいトレーニングです。運動経験が少ない人でも、段階的に負荷を調整できます。
腰に不安がある人や体幹トレーニング初心者
腕立て姿勢や四つんばい姿勢の体幹トレーニングがつらい人でも、仰向けのデッドバグなら取り組みやすくなります。腰を守りながら体幹を鍛えたい人や、初めて体幹トレーニングに挑戦する人にとって入り口になりやすいメニューです。
痛みがある場合は無理をせず、動かす範囲を小さくしたり、回数を減らしたりして調整してください。
ランナーやスポーツを楽しむ人
ランニングや球技など、腕と脚を交互に動かすスポーツとの相性が良いトレーニングです。体幹が安定することでフォームが保ちやすくなり、ケガの予防にもつながります。
ウォームアップ前に数セット取り入れると、体幹の意識を高めた状態で練習に入ることができます。
デッドバグに関するよくある質問(Q&A)
デッドバグを始めるときに気になりやすい疑問をまとめました。続け方や変化を感じるタイミングなど、押さえておきたいポイントを確認してみてください。
Q.デッドバグは毎日やっても大丈夫ですか?
毎日行っても問題ありませんが、疲労が残るとフォームが崩れやすくなります。無理のないペースで取り入れると続けやすく、効果も出やすくなります。
Q.デッドバグはいつから効果が出ますか?
姿勢の安定やお腹まわりの変化は、2〜3週間ほど続けると実感しやすくなります。動きを大きくしすぎず、丁寧に行うことが効果を高めるポイントです。
Q.デッドバグだけで痩せますか?
脂肪燃焼を目的としたトレーニングではありませんが、姿勢が整うことでお腹まわりがすっきり見えやすくなります。下腹のぽっこりが気になる人には相性の良い体幹トレーニングです。
監修者プロフィール
理学療法士・パーソナルトレーナー
安藤 瑞樹
総合病院で約7年間、理学療法士として、スポーツ・一般整形のリハビリに従事。独立後約4年間、パーソナルトレーナーとして勤務。2021年にパーソナルトレーニングジムJuntosをオープン。現在、パーソナルトレーナーの他、高校サッカー部のトレーナーとしても活動中。
パーソナルトレーニングジムJuntos
https://juntos-tokachi.com/
トレーニング動画指導・監修
鳥光健仁
フィットネスランニングトレーナー。1991年生まれ、千葉県出身。出張パーソナルトレーナー、SUUNTO 5 アンバサダー、VX4アドバイザリー、(株)BOOSTマネジメント契約、HOKA ONE ONE サポート。
<Edit:MELOS編集部>

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