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ヘルス&メンタル
2025年12月17日

ダイエット中の飲み物は「選び方」が9割!専門医が教えるおすすめ15選&避けるべきドリンク (3/3)

【コンビニ編】手軽に買えるダイエット向きの飲み物

忙しい日でもコンビニを上手に使えば、ダイエット向きの飲み物を選びやすくなります。チェックしたいポイントと定番アイテムを紹介します。

豊富な種類から選べる無糖のお茶

コンビニには、緑茶、麦茶、ほうじ茶、烏龍茶、ルイボスティーなど、多種多様な無糖のお茶が常時並んでいます。これらはすべてカロリーゼロで、ダイエット中の水分補給に最適です。

特に、「体脂肪を減らすのを助ける」といった表示がある特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品のお茶は、含まれる成分が脂肪燃焼をサポートする効果が期待できます。

ただし、これらの効果はあくまで補助的なものと考え、頼りすぎずにバランスの取れた食事や運動と組み合わせることが重要です。気分や食事内容に合わせて、様々なお茶を試してみるのも良いでしょう。

カロリーゼロのミネラルウォーターや炭酸水

ダイエット中の飲み物として最も安全で基本的な選択肢が、ミネラルウォーターや無糖の炭酸水です。これらはカロリー、糖質、脂質がすべてゼロであり、余計な成分を一切摂取することなく純粋な水分補給ができます。

最近では、レモンやグレープフルーツなどの香りがついたフレーバー炭酸水も人気ですが、購入前には必ず栄養成分表示を確認してください。甘みが感じられる製品の中には、砂糖や人工甘味料が使用されている場合があるため、「無糖」や「カロリーゼロ」の表記をしっかりとチェックする習慣が大切です。

成分をチェックして選びたいプロテインドリンク

最近のコンビニでは、プロテインを手軽に摂取できるドリンクタイプの商品の品揃えが非常に充実しています。運動後や食事の補助としてたんぱく質を補給したい場合に大変便利です。しかし、商品によってたんぱく質の含有量や、糖質・脂質の量が大きく異なります

飲みやすさを重視して糖質が多く含まれている製品もあるため、購入時には必ず栄養成分表示を確認しましょう。自分の目的(筋肉をつけたい、食事を置き換えたいなど)に合わせて、高たんぱくで低糖質・低脂質なものを選ぶことが、ダイエットを成功させるための鍵となります。

ダイエット中は要注意!避けるべき飲み物の種類

ダイエットを効率的に進めるためには、何を飲むかだけでなく、何を飲まないかも非常に重要です。一見ヘルシーそうな飲み物でも、実はダイエットの妨げになる場合があります。

糖分が多いジュースや炭酸飲料

果汁100%ジュースや野菜ジュース、一般的な炭酸飲料には、吸収されやすい「果糖ぶどう糖液糖」などの糖分が大量に含まれています。

これらを飲むと血糖値が急激に上昇し、インスリンが過剰に分泌されることで、糖が脂肪として体に蓄積されやすくなります。特に、濃縮還元タイプの果汁ジュースは、製造過程でビタミンや食物繊維が失われていることも少なくありません。

液体であるため満腹感も得にくく、カロリーオーバーに繋がりやすい代表的な飲み物です。ダイエット中は、これらの甘い飲料は基本的に避けるべき対象と認識しましょう。

意外と高カロリーなカフェラテやフラペチーノ

コーヒー自体はブラックであればほぼカロリーゼロですが、カフェで提供されるアレンジコーヒーには注意が必要です。

カフェラテやカプチーノには牛乳がたっぷり使われており、シロップや砂糖を追加するとさらにカロリーが上がります。特に、ホイップクリームやチョコレートソースなどがトッピングされたフラペチーノのようなドリンクは、1杯で軽食1回分に相当するほどの高いカロリーと糖質を含んでいる場合があります。

これらは飲み物というより「飲むデザート」と捉え、ダイエット中は控えるか、注文する際は無脂肪乳に変更したり、シロップを抜いたりするなどの工夫が求められます。

適量を心がけたいアルコール類

アルコールは、1gあたり約7kcalと、糖質やたんぱく質(1gあたり4kcal)よりも高いカロリーを持っています。これに加えて、ビールや日本酒などの醸造酒、カクテルやチューハイなどの甘いお酒には糖質も多く含まれています。

さらに、アルコールには食欲を増進させる作用があるため、揚げ物などの高カロリーなおつまみを食べ過ぎてしまう原因にもなります。飲む場合は、糖質を含まないハイボールや焼酎のソーダ割りなどの蒸留酒を選ぶのが比較的良い選択ですが、飲み過ぎは禁物です。休肝日を設けるなど、適量を守ることが大切です。

日常的な飲用は控えたいスポーツドリンク

スポーツドリンクは、激しい運動や多量の発汗によって失われた水分、ミネラル、エネルギーを効率良く補給するために設計された飲み物です。そのため、吸収を早める目的で糖分が多く含まれています。

運動量の少ない日常生活の中で、水やお茶の代わりにスポーツドリンクを飲むと、糖質の過剰摂取につながる可能性があります。喉が渇いた時の水分補給は、基本的には水やお茶で行い、スポーツドリンクは長時間の運動や高温下での作業など、大量に汗をかく特別なシーンでの飲用にとどめるのが賢明です。

「カロリーゼロ」表記のある人工甘味料入り飲料

「カロリーゼロ」や「糖質オフ」と表示されている飲料の多くには、砂糖の代わりにアスパルテームやスクラロースといった人工甘味料が使用されています。

これらはカロリーを抑えながら甘さを感じられるため、ダイエット中に重宝するように思えます。しかし、人工甘味料の強い甘みに慣れてしまうと、かえって甘いものへの欲求が強くなる可能性や、腸内環境に影響を与えるといった研究報告も存在します。

完全に排除する必要はありませんが、日常的に頼りすぎるのではなく、あくまで嗜好品と位置づけ、基本は水やお茶を選ぶように心がけましょう。

ダイエット効果を高める飲み方のコツ

ダイエット中は、「どのように飲むか」という飲み方の工夫も大切です。適切なタイミングや温度で水分を摂取することで、代謝を促進したり、食べ過ぎを防いだりと、ダイエット効果をさらに高めることが期待できます。

朝起きたらコップ1杯の水分を摂る習慣をつける

睡眠中、体は汗や呼吸によって多くの水分を失っており、起床時の体は軽い脱水状態にあります。朝一番にコップ1杯の水を飲むことは、この失われた水分を補給し、体を内側から優しく目覚めさせる効果があります。また、空っぽの胃腸に水分が入ることで、その働きが活発になり、消化器官が動き出すきっかけとなります。

これにより、その日1日の代謝がスムーズに始まり、便通を促す効果も期待できます。この簡単な習慣を毎朝続けることで、痩せやすい体のリズムを作る第一歩になります。

一度に大量に飲まず、こまめな水分補給を意識する

喉の渇きを感じてから一度に多量の水を摂取する「がぶ飲み」は、必ずしも効率的な水分補給方法ではないと考えられています。体には一度に吸収できる水分量に限りがあり、過剰な水分は尿として排出されやすい傾向があります。

そのため、水分補給の効果を高めるには、一度に摂取する量をコップ1杯(150〜200ml)程度に抑え、複数回に分けて飲む方法が一般的に推奨されています。喉の渇きを感じる前に意識的に水分を摂る習慣を身につけることで、体内の水分量を適切な状態に保ち、体の正常な働きをサポートすることが期待できます。

体を冷やさないように常温で飲む

冷たい飲み物は、一時的に体を冷やし、内臓の働きを低下させてしまう可能性があります。特に胃腸が冷えると、消化機能が弱まったり、血行が悪くなったりして、基礎代謝の低下につながることがあります。

ダイエット中は、基礎代謝を高く保つことが重要なので、飲み物はできるだけ常温、あるいは白湯や温かいお茶のように体を温めるものを選ぶのがおすすめです。

体を内側から温めることで、血行が促進され、代謝が活発な状態を維持しやすくなります。特に冷えを感じやすい人は、意識的に温かい飲み物を取り入れると良いでしょう。

ダイエット中の飲み物に関するよくある質問

飲むだけで痩せるという夢のような話の真偽や、就寝前、あるいは甘いものが欲しくなった時に適した飲み物について解説します。

飲むだけで痩せる飲み物は本当にありますか?

結論から言うと、飲むだけで体重が劇的に落ちる、という魔法のような飲み物は存在しません。一部のお茶やコーヒーに含まれる成分には、脂肪燃焼をサポートしたり、代謝を促進したりする効果が期待できるものもありますが、その効果は限定的です。

これらの飲み物は、あくまでダイエットの補助的な役割を担うものであり、それだけで痩せることは不可能です。ダイエットの基本は、バランスの取れた食事管理と適度な運動によって、摂取カロリーよりも消費カロリーを多くすることです。飲み物は、その努力をサポートするツールの一つとして賢く活用しましょう。

寝る前におすすめの飲み物はなんですか?

寝る前には、心身をリラックスさせ、質の良い睡眠へと導く飲み物がおすすめです。重要なポイントは、カフェインが含まれていないことと、体を温めることです。具体的には、カモミールティーやルイボスティーなどのハーブティーが適しています。これらのハーブには鎮静作用が期待でき、穏やかな眠りを誘います。

また、温かい白湯や、低脂肪乳で作ったホットミルクも良い選択です。体を内側から温めることで、副交感神経が優位になり、リラックス状態に入りやすくなります。逆に、コーヒーや緑茶、利尿作用の高いアルコールなどは睡眠を妨げる可能性があるため避けましょう。

ダイエット中でも甘い飲み物が飲みたい時の対処法は?

ダイエット中にどうしても甘い飲み物が欲しくなった場合は、工夫次第で楽しむことが可能です。市販のジュースや加糖飲料を避けるのが基本ですが、代替案はいくつかあります。

例えば、無糖の炭酸水にレモンやミント、冷凍ベリーなどを入れてフレーバーウォーターを作る方法があります。また、純ココアやシナモンパウダーを温かい低脂肪乳や豆乳に加えれば、砂糖なしでも満足感のある一杯になります。

自分で作るスムージーであれば、果物の量を調整することで自然な甘みを楽しめます。完全に我慢するのではなく、こうした工夫を取り入れて、上手にストレスをコントロールすることが継続の秘訣です。

毎日飲んでたわ…自律神経を乱す「控えたい飲み物」4選[医師監修]

監修者プロフィール

押切 佳代(おしきり かよ)

神戸市西区の沢岻(たくし)美奈子女性クリニック院長。糖尿病専門医。女性医療を専門とするクリニックで糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病を中心に、女性のライフステージに寄り添った診療を心がけています。健康と美容の両立をめざしたダイエット外来も担当しています。
クリニックHP:takushiminako.com

<Edit:MELOS編集部>

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