太ももの筋肉を鍛えると、どんなメリットがある?トレーナー解説!大腿四頭筋の筋トレメニュー
太ももの筋肉は、歩く・立つ・座るといった日常動作の土台になる存在です。ここが弱ると、疲れやすさや姿勢の崩れにつながることも。
中でも大腿四頭筋を鍛えることで、体の安定感や動きやすさが大きく変わります。太ももを鍛えるメリットと、初心者でも取り組みやすい大腿四頭筋トレーニングを、プロスポーツトレーナー和田拓巳(わだ・たくみ)さんが解説します。
大腿四頭筋とは。どこの筋肉?
まずは、筋トレを行う前に、大腿四頭筋について解説していきます。鍛える部位について知ることで、筋トレを効果的に行う「意識性の原則」が働きます。
大腿四頭筋は、太ももの表側に付着している筋肉です。読み方は「だいたいしとうきん」。名前に4がついている通り、以下の4つの筋肉で構成されています。
- 大腿直筋
- 内側広筋
- 外側広筋
- 中間広筋

それぞれ付着部が少しずつ変わりますが、骨盤や大腿骨から脛骨にかけて走行している筋肉です。
大腿四頭筋を鍛えるメリット。大腿四頭筋を鍛えるとどんな効果があるの?
大腿四頭筋を鍛えることで、どのような効果があるのでしょうか。ここでは、大腿四頭筋を鍛えるメリットを紹介します。
基礎代謝量の向上
大腿四頭筋は、人体の中でも大きいため、エネルギーを多く消費します。そのため、筋トレで大腿四頭筋を肥大させ、筋肉量を増やすことで、基礎代謝量の向上が期待できます。
日常動作が楽になる
大腿四頭筋は、歩く・走るはもちろん、立ち上がる、階段を昇降するなど、日常生活でのほとんどの動作に関与しています。
大腿四頭筋を鍛えておけば、動作が楽になるだけでなく、疲れにくくなります。
姿勢の維持
大腿四頭筋は、立ったり座ったりする姿勢を常に保つために、重力に負けないように常に力を発揮している筋肉です。それらの筋肉を「抗重力筋」といいます。
抗重力筋の衰えは、重力に対抗できなくなり、姿勢が悪くなってしまう原因の一つです。

大腿四頭筋が硬い、衰えるとどうなる? 考えられるデメリット
では、大腿四頭筋が硬くなり、筋力が弱くなることで、体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
関節への負担が増大する
大腿四頭筋は、体重を支える重要な筋肉の一つです。大腿四頭筋の筋力が低下することで、膝への負担が増え、関節痛などを引き起こすリスクが高まります。
関節は消耗品のようなもの。痛みが出てから対処するのでは、治るまでに時間がかかってしまいます。
逆に日ごろからトレーニングを行い、筋力を高めていれば、膝を保護し、健康な体を維持できるのです。
日常動作への悪影響
日頃からよく使う大腿四頭筋が衰えることで、日常動作にも悪影響を与えます。
体の動きにくさや、先述の関節痛などの影響から動きたくなくなり、さらに筋力が低下するという悪循環に陥る場合もあります。
簡単に取り組めて効果的! トレーナーおすすめの大腿四頭筋エクササイズ3選
ここでは、簡単に取り組める大腿四頭筋のエクササイズを紹介していきます。
自重スクワット
1. つま先を30°程度外側へ向けて、足を肩幅よりも拳1個分外側へ開いて立ちます。両手は胸の前で組んでおくとよいでしょう

2. 軽く腰を反らせ、胸を張った姿勢を保ちながら、股関節と膝を曲げて体を下ろしていきます

3.太ももが床と平行になるところまで下したら、股関節と膝を伸ばして元の姿勢に戻ります
4.この動作を繰り返し行います
スクワットの効果を引き出すコツ
膝を曲げていくとき、膝がつま先よりも前に出ないように、お尻を後ろに突き出すように股関節を曲げるようにしましょう。
筋トレ初心者の場合、正しい動作とフォームを身につけるために、初めのうちは、鏡などで姿勢をチェックしながら行うとよいでしょう。
ランジ
1. 足を前後に開きます。この時、足は大きく開き、肩幅よりも一回り広げましょう。両手は胸の前で組むようにするとよいでしょう

2.上体をまっすぐにしたまま、股関節と膝を曲げていきます

3.前側の膝が90°になったら、ゆっくりと元の姿勢に戻ります
4.この動作を繰り返します。反対側も同様に行いましょう
ランジの効果を引き出すコツ
体を下ろしていくときは、背中を丸めず真っ直ぐな上半身を保ち、腰を曲げて極端に前傾姿勢にならないように注意しましょう。
前傾姿勢になると、前脚の膝がつま先よりも前に出てしまい、膝へのストレスが大きくなります。
シシースクワット
1.体を支えられる壁や柱などの近くに立ちます。足幅は肩幅程度に開いておきましょう

2.片手で壁や柱につかまりながら体を支えたら、つま先立ちになりながら膝を曲げていき、上体を後ろに倒していきます。このとき、腰が反らないように、お腹に力を入れながら行いましょう

3.上体を倒せるところまで倒したら、膝を伸ばしながら元の姿勢に戻ります
4.この動作を繰り返します
シシースクワットの効果を引き出すコツ
体を倒すほど負荷が高くなります。その際、腰を反らせると効果が出ないうえ、腰の痛みを引き起こしてしまいます。
腰ではなく、膝を曲げて上体を倒していくように意識しましょう。
大腿四頭筋にしっかり効かせるポイントと、効果を落とさないための注意点
大腿四頭筋を効果的に鍛えるために、以下のポイントを頭に入れておくとよいでしょう。
負荷を高めて行う
大腿四頭筋は、大きな力を発揮できる筋肉です。そのため、慣れてくると自重だけでは負荷が足りなくなってしまいます。
自重で楽に感じるようになったら、積極的にバーベルやダンベルを使い、負荷を増やすようにしましょう。
十分な休息をつくる
大腿四頭筋のトレーニングのように高重量を使った場合、筋肉の回復に時間がかかったり、強い筋肉痛が現れたりすることがあります。
筋肉痛が残っているにもかかわらずトレーニングを継続すると、思うように力が発揮できず質が低下するだけでなく、ケガやオーバーワークのリスクが高まります。
筋肉をしっかり休ませることもトレーニングだと心得ておきましょう。
呼吸を止めない
高重量のトレーニングは、呼吸を止めてしまいやすくなります。呼吸を止めると血圧の上昇により、ふらつきや怒責の原因になってしまいます。
力を入れる際に息を吐くように意識し、呼吸を止めないようにしましょう。
プロが教える! 大腿四頭筋を追い込む筋トレメニュー例
大腿四頭筋を鍛えるには、複数のエクササイズを組み合わせて行うのが効果的です。
トレーニングの前半は、多関節運動×高負荷×低回数、トレーニング後半は、短関節運動×低~中負荷×中~高回数で行ってみましょう。
トレーニング前半 多関節運動×高負荷×低回数
- バーベルスクワット × 5~7rep
- レッグプレス × 5~7rep
- ランジ × 5~7rep
トレーニング後半 短関節運動×低~中負荷×中~高回数
- レッグエクステンション × 10~12rep
- シシースクワット × 10~12rep
大腿四頭筋の筋トレ後におすすめのストレッチ
大腿四頭筋を追い込んだら、しっかりケアをしておきましょう。ここでは、筋トレ後におすすめのストレッチを紹介します。
1.壁などに手をついて体で支えた姿勢を保って立ち、片足の膝を後ろへ曲げます。同側の手で曲げたほうの脚の足首をつかみましょう
2.足首を持った手をお尻の方へ引っ張り、カカトをお尻につけるように膝を曲げていきます

3.太ももの前の筋肉が伸びているのを感じながら、20秒間キープします
4.元の姿勢に戻し、反対側も同様に行います
大腿四頭筋を筋肥大させる食事・サプリメント
大腿四頭筋の筋力や筋肥大を目指すなら、運動だけでなく栄養もしっかり管理しましょう。とくに、筋肉の元となる栄養素「たんぱく質」の摂取が欠かせません。
また、BCAAやクレアチンなどのアミノ酸は、筋力向上や筋肉回復のサポートとなるサプリメントです。
好みに合わせてサプリメントを組み合わせて、効率よく筋肉づくりを行いましょう。
著者プロフィール
プロスポーツトレーナー 和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴22年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院や競技チーム帯同で得たケガの知識を活かし、リハビリ指導も行う。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆や商品監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信中。2021年 著書「見るだけ筋トレ」(青春出版社)発刊。
Official site : https://wada0129.wixsite.com/takumiwada
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Twitter: https://twitter.com/PT_wadatakumi
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<Text:和田拓巳/Edit:編集部>
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