
アイソメトリクス(等尺性筋収縮)とは。筋トレを例に解説 (1/3)
- トレーニング
- 2022年11月17日
筋トレにはさまざまなやり方があります。なかでも初心者が覚えておきたいのは「アイソメトリクス(アイソメトリック)」、いわゆる等尺性筋収縮によるトレーニングです。
アイソメトリクス(等尺性筋収縮)とはなにか、効果とメリット、エクササイズ例を紹介します。
アイソメトリクス(等尺性筋収縮)とは
アイソメトリクスは日本語で「等尺性筋収縮」と訳され、筋肉の長さが変わらずに力を発揮する筋肉の収縮形態のひとつです。
たとえば壁を背中にして、椅子に座ったように股関節・膝関節を90度に曲げてキープする「ウォールシット(空気イス)」。
お尻や太ももの筋肉はカラダを支えるために力を発揮していますが、筋肉の長さが変わらないため動きがありません。
このような筋肉の収縮形態をアイソメトリクスといいます。
その他にも、腕相撲で2人の力が均衡してまったく動かないときや、ラグビーのスクラムで押し合って動かない状態。あるいは大きな段ボールを抱えて持っている状態も、アイソメトリクスが生じています。
アイソメトリクストレーニングのメリット
アイソメトリクスのトレーニングには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
初心者でもケガの心配がなく安全にできる
アイソメトリクスのメリットのひとつが、ケガをしにくいことです。動作を伴わないので、関節や筋肉に無理な力が加わることはほとんどありません。
初心者にとって、正しい動作が習得できていないエクササイズではケガのリスクが高まります。その点、アイソメトリクストレーニングでは初めてでも安全に行うことが可能です。
リハビリでも活用できる
アイソメトリクストレーニングは、ケガ後のリハビリにも効果的です。とくに、あまり患部に負荷をかけられないリハビリ初期に行われることが多いでしょう。
アイソメトリクスがケガや手術で衰えた筋肉や神経をピンポイントで意識しやすい点も、リハビリで活用される理由です。
すぐに取り組むことが可能
アイソメトリクストレーニングには、器具が必要ありません。また、短時間、狭い場所でも行える点は大きなメリットのひとつです。「
これからトレーニングするぞ!」と意気込まなくても、ほんの少しのスキマ時間、たとえばテレビCMの間だけトレーニングすることも可能です。
筋トレ初心者におすすめのアイソメトリクストレーニング
アイソメトリクスプッシュアップ
腕立て伏せの姿勢から、カラダを下ろした状態でキープするエクササイズです。胸の大きな筋肉「大胸筋」を強化します。
- 腕立て伏せの姿勢になる。手は肩幅よりもこぶし2個ほど広げる
- 肘を曲げ、胸が床につく位置まで体を下ろしていく
- カラダを一直線に保ち、10秒間キープする