ウェルネスフード
2024年10月1日

ドクダミ茶の効能・効果とは。メリットとデメリット、副作用などの注意点[薬剤師監修]

「ドクダミ茶が健康にいい」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実際、ドクダミ茶はさまざまな効能や効果があります。一方、飲む際には覚えておきたい注意点もあります。ドクダミ茶の効能・効果や注意点、おいしく飲む方法を確認しましょう。

監修はあんしん漢方薬剤師・山形ゆかりさんです。

ドクダミ茶にはどんな効能・効果が期待できる?

ドクダミ茶にはさまざまな健康効果があります。以下に、その代表的な5つの効能・効果を紹介します。ご自身の生活習慣や体調に合わせて、ドクダミ茶を取り入れてみてください。

1. ダイエットのサポート効果

ドクダミ茶には「ケルセチン」という成分が含まれており、これが脂肪の吸収を抑える働きを持っています。

ケルセチンが糖と結合することで「ケルセチン配糖体」となり、体脂肪の減少効果が期待できます。とくにお腹周りの脂肪が気になる方におすすめです。

また、ドクダミ茶には「クエルシトリン」という利尿作用を持つ成分が含まれており、体内の余分な水分や老廃物を排出するため、水太りやむくみ、便秘の改善が期待できます。

2. 肌を整える

ドクダミ茶には「フラボノイド」が豊富に含まれており、これが強力な抗酸化作用を持ちます。この作用により、肌の老化を遅らせ、シミやそばかすの予防に役立つと言われています。

さらに、クエルシトリンによる便秘改善効果もあるため、肌荒れやニキビの改善にも繋がります。

3. 血管の健康維持

フラボノイドは毛細血管を強化し、血行を促進する働きがあります。これにより、肩こりや肩こりが原因となる頭痛の軽減が期待されます。

また、ドクダミ茶に含まれる「カリウム」が体内の余分な水分や老廃物を排出することで、血液の巡りが良くなり、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病の予防にも効果があるとされています。

血行が改善されることで、肌のくすみやクマの解消にも役立つでしょう。

4. アレルギー症状の緩和

フラボノイドは抗酸化作用だけでなく、抗アレルギー作用も持っています。これにより、ドクダミ茶を飲むことで、花粉症やアレルギー性皮膚炎などの症状が緩和されることがあります。

また、ドクダミの葉をティーバッグにして浴槽に入れると、湿疹やあせも、かぶれの改善にも役立つと言われています。

5. 生理痛の緩和

生理痛は、冷えや血液循環の滞りが原因の一つです。ドクダミ茶には体を温め、血行を促進する作用があるため、生理痛の緩和に効果が期待できます。

冷え性の方や生理痛が重い方は、生理前からドクダミ茶を飲むことで、痛みを和らげることができるでしょう。

ドクダミ茶を飲む際の注意点

ドクダミ茶は多くの健康効果をもたらしますが、飲む際にはいくつかの注意点もあります。以下の点を守って、安全に摂取してください。

1. 適量を守る

ドクダミ茶を飲む際は、1日に湯呑みで最大3杯程度に抑えましょう。飲みすぎると、体調を崩す原因になることがあります。1日3回の食事に合わせて摂取するのが理想です。

2. 妊娠中は控える

ドクダミ茶はカフェインフリーで、授乳中の方も安心して飲むことができます。しかし、子宮を収縮させる作用があるため、妊娠中は避けたほうがよいでしょう。妊娠を予定している方も、念のため摂取を控えましょう。

ノンカフェインのお茶・飲み物一覧|薬剤師が解説!カフェインゼロドリンクおすすめ9選

3. 高カリウム血症に注意

ドクダミ茶に含まれるカリウムは、体にとって必要なミネラルですが、過剰摂取すると高カリウム血症のリスクがあります。

とくに腎機能が低下している方や脱水症状がある方は、摂取に注意が必要です。

4. 就寝前の摂取は控える

ドクダミ茶には利尿作用があるため、就寝前に飲むと夜中にトイレに行く回数が増え、睡眠の質が低下する可能性があります。

また、摂り過ぎるとお腹を緩くする働きもあるため、夜間の大量摂取には注意しましょう。

ドクダミ茶のおすすめの飲み方

ドクダミ茶は、食事と一緒に摂取するのが良いタイミングです。1日3回、1杯ずつ飲む習慣をつけることで、健康効果を持続させやすくなります。

日常的に持ち運びしやすい水筒やタンブラーに入れて、こまめに飲むと習慣化が期待できます。

こんな人はドクダミ茶がおすすめの人

ドクダミ茶は、以下のような方にとくにおすすめです。

肌荒れや目の下のクマが気になる方

ドクダミ茶は血行を改善し、肌のターンオーバーを正常化する効果が期待できます。

肩こりに悩む方

肩こりや肩こりが原因の頭痛、眼精疲労に悩む方には、ドクダミ茶の血行促進効果が有効です。

ドクダミ茶のおいしい淹れ方とアレンジ方法

おいしい淹れ方

ドクダミ茶をおいしく淹れるためには、新鮮な茶葉を使うことが大切です。お湯の温度は80度前後が最適で、茶葉は1Lのお湯に対して5〜10gが目安です。

お好みに合わせて、濃さを調整してください。

アレンジ方法

ドクダミ茶は、他のお茶とブレンドしても楽しめます。ほうじ茶や玄米茶、ハトムギ茶とブレンドすることで、風味を柔らかくし飲みやすくなります。

また、シナモンやカルダモンなどのスパイスを加えることで、風味に変化をつけることもおすすめです。

自家製ドクダミ茶の作り方

ドクダミ茶は自宅でも作れます。ドクダミの葉を収穫し、天日干しにして乾燥させます。乾燥した葉を細かく刻み、密封容器に保存すれば自家製ドクダミ茶が完成です。

ただし、ドクダミの収穫や天日干しには手間がかかるため、市販のものを利用するのも一つの方法です。

編集部員のコメント
庭に生えているドクダミを、毎年摘んで活用しています。乾かしてお茶にすることが多いですが、生のままでもざっと洗ってお風呂に入れることも。匂いが気になるという人もいますが、薬草の香りで個人的にはむしろリラックスします。

監修者プロフィール

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり


薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニューも開発。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。

<Edit:編集部>