泣く vs 笑う、どっちがストレス解消に効果的? (3/3)
「泣く」「笑う」が逆にメンタルケア上でデメリットになるパターンはある?
ただし、「泣く」も「笑う」も、過剰になるとデメリットが生じる可能性があります。
「泣く」がデメリットになる場合
過度に泣き続けると、気分がかえって落ち込むこともあります。とくに、絶望感が強すぎる場合は感情をさらに掘り下げてしまい、悲観的な気持ちが続いてしまうことも考えられます。
ですので泣くことは一時的なストレス解消には効果的ではあるものの、長期的かつ根本的なストレス解消としては、不向きだと言えます。
「笑う」がデメリットになる場合
つらいとき、笑いを無理に引き出そうとすると、感情を無視してしまいかねません。それにより心の疲れが蓄積されることにも。つらい状況でも「笑わなければならない」というプレッシャーがあると、逆にストレスになる場合もあります。
よって、泣く・笑うのどちらも「自分の本来の感情に正直でいること」が大切であり、無理せず、自分が心地よいと感じる方法を選ぶ必要があるでしょう。
参考資料
(※1)泣きと涙の定量化と心身の健康に関する基礎的研究 - KAKEN
(※2)受動的対処事態における自発的笑いの生理心理学的効果
(※2)笑いと身体心理的健康・疾病との関連についての近年の研究動向
監修者プロフィール
川谷 潤太 / 株式会社脳レボ
兵庫県神戸市出身。学習塾の講師時代、当時最年少で校長に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う西日本最大の学習塾へと発展させ、講師としても3年連続で支持率第1位の実績を持つ。
その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革と3つの部のチームマネジメントを担当。創部1年、全員1年生で甲子園出場の記録をもつ硬式野球部では3季連続甲子園出場し、プロ野球選手も4名誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部でも日本一や世界一の選手を輩出した。
現在はプロ野球選手などのアスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども・保護者・教員向けの教育講演、主には企業の人材育成に携わり、講演や研修、コンサルなどで日本中から依頼が殺到し、講師デビュー7年で、講演回数1,300回、受講者は10万名を突破。心理的および生理的要因から、ベストパフォーマンスを引き出す専門家として活躍中。
<Edit:編集部>