ウェルネスフード
2024年11月25日

リンゴを食べ過ぎるとどんなデメリットがある?管理栄養士が回答

“1日1個のりんごで医者いらず”と呼ばれるリンゴ。毎日食べ続けると、腸内環境の改善や心臓病・高血圧のリスク軽減、免疫力サポート、抗酸化作用などうれしい面があります。

しかし、当然ですが食べ過ぎるとデメリットも。どんな問題が懸念されるでしょうか。

監修は、「千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック・健診プラザ」の管理栄養士・大野奈穂さんです。

デメリット1 糖尿病リスクが増える可能性

果糖は血糖値の急激な上昇を抑える効果がありますが、過剰な摂取により血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病リスクを高める可能性があります。

リンゴに含まれる食物繊維には、食後の血糖値の急上昇を抑える働きがあります。とくに水溶性食物繊維のペクチンが血糖値のコントロールを助けると言われてはいますが、摂り過ぎは逆効果です。

デメリット2 肝臓への負担 

糖尿病リスクだけではありません。果物に含まれる果糖(フルクトース)の摂りすぎは、肝臓への負担となりやすいです。

とくにリンゴは果糖が多いため、食べ過ぎに注意が必要です。

デメリット3 食物繊維の摂り過ぎによる消化器官の不調

また、食物繊維を摂りすぎると、消化不良や腹部膨満感、下痢などの症状を引き起こすことがあります。

なお、すりおろしたリンゴには、消化を助ける効果があります。胃腸に負担をかけにくくなるため、体調不良で胃が弱っているときの消化不良を防ぎやすいです。

加熱したリンゴも消化が良くなるため、胃腸が弱っているときに適しています。食物繊維のペクチンが加熱によって軟らかくなり、腸内での消化吸収がスムーズになるのです。

リンゴは1日何個まで?

りんごは、半分から1個が適量とされています。

とくに糖分を制限している方や糖尿病の方は、食べ過ぎには注意が必要です。あくまでバランスのよい食事を基本としたうえで、メニューの一部としてとり入れましょう。

参考
厚生労働省e-ヘルスネット『活性酸素と酸化ストレス
青森県りんご対策協議会
りんご大学
糖尿病ネットワーク

※本記事は以下の一部を抜粋し、再編集したものです。

リンゴを毎日食べるとどんな効果があるの?りんごの栄養と食べるメリット

監修者プロフィール

大野奈穂

共立女子大学家政学部食物栄養学科管理栄養士専攻を卒業後、企業や健診センターで管理栄養士として、特定保健指導業務に10年間従事する経験を有する。現在は「千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック・健診プラザ」で、健康診断や人間ドックに関連した保健指導および栄養指導を担当。特に、生活習慣病予防や健康的な体重管理に力を入れ、患者さま一人ひとりのライフスタイルに合わせた食事プランを提供。豊富な経験と専門知識を活かし、心身の健康をサポートし続けている。
https://www.kashiwa-naishikyo.com/kenshin/

<Edit:編集部>