
体にいい油、悪い油。結局どれならいいの?管理栄養士が「2つ」選んでみた (2/2)
栄養士おすすめ2「亜麻仁油(アマニ油)」
アマニ油は熱に弱いけれど、栄養価はピカイチ
アマニ油には、オメガ3脂肪酸である「α-リノレン酸」が豊富に含まれています。日々の健康をサポートしたい方や、食生活を整えたい方に人気のオイルです。
● おすすめポイント
- 食事バランスの見直しに
- 健康を意識した食生活に取り入れやすい
- 中性脂肪や血圧が気になる方の間でも注目されている
アマニ油も、中性脂肪の管理をサポートするとされており、ダイエット中や脂質バランスを意識したいときに取り入れられています。
● 加熱は避けて、『生』で使うのがポイント
アマニ油は熱に弱く、加熱することで栄養が壊れたり、体調に影響を与えることも。そのため、サラダやマリネ、ヨーグルトなどにそのままかけて使うのがおすすめです。
体にいい油でもココに注意! “量”と“酸化”
1. 油の摂りすぎに注意
いくら『いい油』でも、脂質であることに変わりはありません。1gあたり9kcalと高エネルギーのため、過剰摂取は肥満につながる可能性があります。
● 1日の摂取目安は?
総エネルギーの約20〜30%が脂質の目標量。たとえば1日2000kcalを摂取しているなら、脂質はおおよそ44〜67g(食材に含まれる脂も含む)を目安に。
2. 酸化した油は避けよう
古くなった油や光・熱にさらされた油は、体に負担をかけることがあります。以下のような状態になったら、交換のタイミングです。
- 油の匂いが気になる
- 粘度が増している
- 色が濃くなっている
- 細かい泡が消えない
● 酸化を防ぐ保存のコツ
- 直射日光や蛍光灯を避ける
- 冷暗所で保管する
- 開封後は1〜2ヶ月以内に使い切る
- キャップをしっかり閉める
油は「太るから避けるもの」ではなく、選び方と使い方を工夫すれば、健康をサポートする強い味方になります。
まずは、炒め物をオリーブオイルに変えてみる。朝食のヨーグルトにアマニ油をひとさじ加えてみる。そんな小さな変化が、日々の体調や食習慣を整える第一歩になるかもしれません。
監修者プロフィール
神原李奈
株式会社Luce・健康検定協会所属、管理栄養士・食育栄養インストラクター。CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。
<Edit:編集部>
※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。