
「当てはまってるわ…」コレステロールが高い人の特徴と、医師おすすめの“下げるコツ” (1/2)
LDL(悪玉)コレステロールが高い人には、どんな傾向があるのでしょうか? コレステロール値が気になる方向けのおすすめの運動や日常生活での注意点について、内科医・岡村 信良先生に教えてもらいました。
Q.LDLコレステロールが高いとよくないと聞き、心配です。LDLコレステロールが高い人には、どういった傾向があるのでしょうか?
岡村先生:LDL(悪玉)コレステロールが高い人には、次のような特徴があります。
・肥満傾向
・運動不足
・ストレスが多い生活を送っている
・喫煙習慣がある
・閉経を迎えている
上記に当てはまる人は、余分なLDL(悪玉)コレステロールが増えていく傾向があります。とくに「内臓脂肪型肥満」の人は要注意です。
また、閉経後の女性の場合、女性ホルモンの一つである「エストロゲン」が減少することにより、血液中のLDLコレステロールが増加しやすくなります。
LDL(悪玉)コレステロールも体には必要不可欠!
岡村先生:LDL(悪玉)・HDL(善玉)のどちらのコレステロールも、体にとって必要不可欠です。
ただし、「LDL(悪玉)が高い」「HDL(善玉)が低い」といった状態は、「動脈硬化」のリスクがあり、健康に悪影響を及ぼします。
LDL(悪玉)
肝臓で作られたコレステロールを、血管を通して体の隅々まで届ける
HDL(善玉)
体の中の余分なコレステロールを回収する。血管に溜まったコレステロールを肝臓に戻す
コレステロールには、「ホルモンを生成する材料となる」「消化や吸収を補助する」「細胞膜(細胞の表面にある膜)を構成する成分になる」など、重要な役割があります。
しかし、コレステロールのバランスが悪くなると、血管の通り道が狭くなって、動脈硬化を引き起こしてしまいます。
「LDLコレステロール」が高いままだと、どうなる?
LDLコレステロールの増加によって「動脈硬化」になると、心筋梗塞・脳梗塞といった命に関わる病気を引き起こすことがあります。
動脈硬化とは、血管の柔軟性が失われて硬くなっている状態です。症状が進行すると、「血栓が発生する」「血管が破裂する」などの状態に陥り、危険な病気を発症してしまいます。
コレステロールを下げる運動は? 医師が選んだのはコレ!
岡村先生:コレステロール値の改善には、有酸素運動が効果的です。週に3~7日・1日15~60分を目安に、体を動かしましょう。
運動をして血流が改善されると、体の中の中性脂肪の減少につながり、HDLコレステロール値の上昇(HDLコレステロールが血中に増える)が期待できます。
おすすめの有酸素運動
・ジョギング
・ウォーキング
・サイクリング
・ヨガ
・水泳
※精神的負担にならず、「少ししんどいけれど無理なく継続できる」と思える運動がおすすめです(心拍数110~120/分程度が目安)。