ウェルネスフード
2025年6月13日

はちみつレモン、なぜ疲労回復に効く?管理栄養士が語る4つの理由

運動でたっぷり汗をかいたあと、冷たい「はちみつレモン」をいただく。そんな青春の味が、実は科学的にも理想的な回復食材だと知っていましたか?

「砂糖より体にいいって聞くけど本当?」「加熱したら栄養がなくなるの?」そんな疑問の声に応えるべく、管理栄養士・望月理恵子先生が、はちみつの栄養価と摂取のコツをわかりやすく解説。

疲労回復に、今日からはちみつレモンを取り入れてみませんか?

はちみつは『糖質の塊』だけじゃない! 疲労回復をサポートする4つの理由

ブドウ糖と果糖でエネルギー補給できる

はちみつの主成分は、消化にやさしいブドウ糖と果糖。すぐにエネルギー源となり、血糖値の急上昇も防げる優れた糖質です。運動後の疲労回復にぴったり!

ビタミン・ミネラルが豊富

はちみつに含まれているビタミンとミネラル。

ビタミンB1・B2は、肌サポートにもおすすめ。少量でも高い効果が期待できます。ミネラル(カリウム・鉄・カルシウムなど)は汗で失われた栄養素をしっかり補給。

ちなみに色が濃いはちみつはミネラルが多めと言われています。

運動後のごほうびに!はちみつレモンが疲労回復に効く理由とは?

必須アミノ酸でリカバリー力アップ

はちみつには必須アミノ酸が多く含まれています。

必須アミノ酸はカラダをつくる基礎。体内で作れないアミノ酸で、たんぱく質の元となります。必須アミノ酸が不足すると疲れやすくなるため、運動習慣との相性が良いのです。

なぜ「はちみつレモン」が疲労回復をサポートするのか

整腸&免疫サポートも

はちみつに含まれる「グルコン酸」は、大腸まで届いて善玉菌を増やす働きがあり、腸内環境を整えるのに役立ちます。

また、約80種類もの天然酵素も含まれており、体内での消化や吸収を助けてくれます。お腹の調子を整えたい人にぴったりの自然食品です。

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はちみつの栄養を逃さず摂るための注意点

はちみつに含まれるビタミンや酵素は熱に弱く、60度以上になると壊れてしまいます。飲み物に加えるときは、冷めてから入れるのがポイントです。

また、金属スプーンは成分を変質させることがあるため、木やプラスチックのスプーンを使いましょう。

摂る量は1回ティースプーン1杯(約10g)、1日3回が目安です。

レモンを加えた「はちみつレモン」は相性抜群! ビタミンCを補ってくれる

レモンに含まれるビタミンCは、はちみつに足りない栄養を補い、よりバランスの良い組み合わせになります。

はちみつ紅茶にすれば、喉をうるおしながらリラックスもでき、風邪のひき始めにもおすすめです。寝る前や食前にとることで、疲労回復や消化のサポートにもつながります。

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乳児やアレルギー性の人ははちみつを摂取しない

体にうれしい栄養が詰まったはちみつですが、すべての人に安心とは限りません。

とくに注意したいのが1歳未満の赤ちゃん。はちみつに含まれる可能性のあるボツリヌス菌は、乳児にとって命に関わる危険があります。与えないようにしましょう。

さらに、花粉症の方は口の中にかゆみや違和感を覚える「口腔アレルギー症候群」を引き起こすことも。体質によってはアレルゲンに反応する場合があるため、少量から様子を見るのがおすすめです。

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監修者プロフィール

健康検定協会理事長
望月 理恵子

株式会社Luce代表取締役、管理栄養士、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、小田原銀座クリニック栄養顧問、日本臨床栄養協会評議員。サプリメント・ビタミンアドバイザーなど、栄養・美容学の分野で活躍。多くの方が健康情報を学ぶための健康検定協会を主宰するとともに、テレビ・雑誌などで根拠ある栄養学を提供・監修をしている。「栄養学の◯と×」、「やせる時間に食べてみた!」など著書も多数。

<Edit:編集部>

※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです