
夏バテで「食欲不振を感じる人の特徴」とは。2万人以上の腸内環境を調査
連日の猛暑で、食欲が落ちていませんか?
「暑いから冷たいものばかり食べてしまう」「さっぱりしたもの以外は受け付けない」——そんな夏の“なんとなく不調”には、腸内環境の乱れが関係しているかもしれません。
腸内フローラ検査「マイキンソー」を展開する株式会社サイキンソーは、約20,000人以上の腸内データを元に、夏の食欲不振と腸の関係について分析を実施。その結果、夏に食欲不振を感じている人は他の季節よりも約1.3倍多いことが明らかになりました。
さらに、“腸内のとある菌”が少ない人ほど、食欲不振を感じやすいという、興味深い傾向も見えてきました。
夏の「なんとなく食べたくない」は、6人に1人が感じている
マイキンソーの調査では、夏に週1回以上「食欲がない」と感じる人は、約6人に1人にのぼることが判明。他の季節と比べて約1.3倍も高い数値でした。
夏の食欲不振が起こる主な要因
- 発汗による塩分不足と脱水
- 室内外の寒暖差による自律神経の乱れ
- 冷たい飲食物の摂取増加による胃腸の冷え
こうした身体的ストレスが重なることで、腸内の働きが鈍り、「胃の不調」「便秘」「食欲不振」などの症状を引き起こすと考えられます。
食欲不振の人は「エクオール産生菌」が少ない傾向に
さらに分析を進めたところ、食欲不振を訴える人ほど、「エクオール産生菌」の割合が少ない傾向があることも判明しました。
◯ エクオール産生菌とは?
納豆や豆腐などの大豆製品に含まれるイソフラボンを材料に、腸内で「エクオール」という成分を作る腸内細菌です。
エクオールは女性ホルモン(エストロゲン)様作用を持ち、自律神経や消化機能の安定にも関与しています。
特に夏は、寒暖差などで自律神経が乱れやすい季節。エクオール産生菌が少ないと、自律神経のサポートが弱まり、結果的に「胃腸の機能低下」や「食欲の低下」につながる可能性があるのです。
“大豆製品”の摂取量が不足していないか見直して
暑い日が続くと、どうしても食事がそうめん・冷やし中華・アイス・ジュースなどの「冷たい・さっぱり系」に偏りがち。しかし、これが腸内環境の悪化とエクオール産生菌の減少を招く一因にもなります。
意識して大豆製品を1日1品取り入れるだけでも、腸の働きをサポートし、夏の“なんとなく不調”を和らげるきっかけになるかもしれません。
<分析概要>
・分析対象:2015年6月〜2025年6月に検査を受けたMykinso利用者のうち、6月〜8月に検査を受けたユーザーを「夏に検査を受けた人」と定義。9月~5月に検査を受けたユーザーを「その他の季節に検査を受けた人」と定義。
・サンプル数:20,451名(夏に検査を受けた人:4,270名、その他の季節の検査を受けた人:16,181名)
・分析方法:夏に「食べたくない、食欲が落ちた」と感じる人の腸内環境の特徴を調査。
・調査方法:自社データ調べ
<Edit:編集部>