
ヘルス&メンタル
2025年9月11日
なぜ?夜中に目が覚めると異様に「怖い」と感じる理由を精神科医に聞いた (1/2)
夜中にふと目覚めて、部屋が静まり返っていて、なぜか怖いイメージが湧き上がってくる。あるあるの人もいるのでは。実はこれ、脳と自律神経の“ある働き”が関係しているのです。神谷町カリスメンタルクリニック院長の松澤美愛先生監修のもと、見ていきましょう。
理由1 自律神経が「警戒モード」に切り替わるから
夜中に目が覚めると、一瞬で交感神経(活動モード)が優位になり、“戦うか逃げるか”の準備状態に入ります。
これは動物としての防御本能の名残で、暗闇=危険が潜む時間という認識が、潜在的に残っているためです。だからこそ、心拍が上がり、周囲の音や影に敏感になり、漠然とした「怖さ」を感じやすくなるのです。
理由2 深夜は理性や感情コントロールがしにくい時間帯
深夜(特に2〜4時ごろ)はメラトニン分泌が高まり、体は本来「眠るモード」に入っています。この時間帯に起きていると、前頭前野(理性や感情コントロールを担う部分)の働きが低下しやすく、普段なら気にしないことにも不安や恐怖を感じやすくなることがあります。
そのため、小さな物音や思いつきが、必要以上に不安や恐怖に感じやすくなります。
理由3 暗闇と孤独感が、脳の“想像力”を刺激する
夜中は視覚情報が少なく、音も減るぶん、脳は空白を“補完”しようとします。すると、「何かいるかもしれない」「誰かに見られている気がする」など、想像が膨らみやすくなるのです。
夜間に、脳が危険を見逃さないよう感覚を敏感に保つための防衛的な働きとも言えるでしょう。
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