
ヘルス&メンタル
2025年9月11日
なぜ?夜中に目が覚めると異様に「怖い」と感じる理由を精神科医に聞いた (2/2)
理由4 原始時代の「夜は危険」な記憶が脳に刷り込まれている?
一説によると、夜間の覚醒時に恐怖を感じやすいのは、進化の過程で“夜は襲われる可能性が高い時間帯”だったから。
獣や外敵から身を守るために、覚醒時は即座に警戒モードに入るよう、脳が進化してきたとも考えられています。
交感神経(活動モード)優位のまま寝ると、神経過敏により怖さを感じやすくなる
通常の睡眠では副交感神経(リラックスモード)が優位な状態となっており、たとえ途中で目が醒めてしまうことがあっても、眠気が残り、意識がはっきりしない状態で起きることが多いもの。
「やばい!もう起きる時間!」と思い慌てて起きた場合でも、「なんだ、まだ〇時か、あと〇時間眠れる……」と思いながら、また眠りにつくことが出来ます。よく言う“ねぼけまなこ”の状態です。
しかしもともと緊張や不安が強い状態で睡眠を取っている場合には、副交感神経が働きにくい睡眠状態となっており、睡眠は浅くなりがちです。
そのため夜中に目が醒めるとすぐに交感神経(活動モード)に戻ってしまい、暗闇や静けさから来る潜在的な恐怖も相まって神経が過敏となり怖さを感じると考えます。
監修者プロフィール
神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生
東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic
<Edit:編集部>
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