
【専門家視点で改善】自律神経が乱れる原因とは?季節・生活習慣・ホルモンと要因はさまざま (3/3)
今日からできる自律神経の整え方
自律神経のバランスを取り戻す鍵は、毎日の生活リズムにあります。ここでは、今日から実践できるセルフケアの例をご紹介します。
効果の感じ方には個人差があるため、ご自身にとって心地よいと感じるもの、続けやすいものから試してみてください。
【朝】体内時計をリセットし、活動モードへ
起きたらすぐにカーテンを開け、日光を浴びる(1分~):曇りの日でもOK。光の刺激が体内時計をリセットし、セロトニンの分泌を促します。
コップ1杯の水を飲む:睡眠中に失われた水分を補給し、胃腸をやさしく目覚めさせます。
胸を開くストレッチ:深い呼吸を意識しながら胸を開き、体に新鮮な酸素を取り込みましょう。
【日中】交感神経の過剰な働きをクールダウンさせよう
5分間の軽いウォーキング:昼休みに外の空気に触れるだけでも気分転換に。リズミカルな運動はセロトニンの分泌を助けます。
深い呼吸を3回:仕事の合間に、椅子に座ったまま目を閉じ、「4秒吸って、8秒吐く」を意識。高ぶった神経を鎮めます。
こまめな水分補給:水分不足は自律神経の乱れにつながることも。のどが渇く前に飲む習慣を。
【夕~夜】ブレーキ役の副交感神経へバトンタッチ!
38~40℃のぬるめのお湯に15分ほど浸かる:熱すぎるお湯は交感神経を刺激します。リラックスできる湯温で心身の緊張をほぐしましょう。
就寝1時間前からはデジタル断ち:スマホやPCのブルーライトは脳を覚醒させます。照明を少し落とし、読書や音楽で静かな時間を。
快適な寝室環境:光、音、温度、湿度を自分にとって快適な状態に保つことが、質の良い睡眠につながります。
自律神経の不調を放置しない! 受診すべきサインとは
セルフケアを続けても改善しない、または日常生活に支障が出るほどのつらい症状がある場合は、我慢せずに医療機関を受診してください。
特に注意したい症状
以下の症状が見られる場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。早めに専門医に相談しましょう。
- 安静にしていても動悸が続く、胸が苦しい、息切れがする
- めまいで意識を失いそうになる、または実際に失神した
- 急激な体重の増減(数ヶ月で5kg以上など)
- 高熱が続く
- 何をしても気分が晴れず、強い抑うつ状態が2週間以上続く
受診科の目安と代表的な検査
まずは内科や心療内科に相談するのが一般的です。女性の場合は婦人科、めまいが主症状なら耳鼻咽喉科という選択肢もあります。
問診や診察の上で、必要に応じて血液検査(貧血や甲状腺機能など)、心電図、心理検査などが行われ、他の病気がないかを確認しながら原因を探っていきます。
「自律神経が乱れる原因」を把握して“整う毎日”へ
最後に、この記事のポイントを振り返りましょう。
- 自律神経が乱れる原因は多様で、個人差が大きい
ストレスだけでなく、生活リズム、気候、ホルモン、他の病気など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。どの要因がどう影響するかも人それぞれです。 - まずは自分を知ることから
ご自身の生活習慣や体調を振り返り、不調の引き金になっている可能性のあるものを探ってみましょう。
- 基本は生活リズムの改善
朝の光、日中の適度な活動、夜のリラックスという24時間のリズムを整えることが、セルフケアの土台となります。
- 無理せず専門家を頼ること
セルフケアを続けても改善しない、または「症状」が見られる場合は、自己判断で抱え込まずに医療機関を受診することが何よりも大切です。
自律神経のバランスは、日々の少しの心がけで見直していくことができます。ご自身の心と体の声に耳を傾け、今日できることから一つずつ、丁寧なセルフケアを始めてみませんか。
監修者プロフィール
AGO global株式会社
湯山 卓(世界のアゴタク)先生
・日本小児口腔発達学会学会員
・ORFS口腔機能支援士(認定番号10800号)
・あご体操でうつがみるみる消えていく(河出書房)
・AGOメソッド創始考案者
https://www.agoglobal.co.jp/
<Text:外薗 拓/Edit:編集部>