ウェルネスフード
2025年10月15日

ブロッコリースプラウト、食べ過ぎるとデメリットはある?スルフォラファン研究の医師に聞く (2/2)

ブロッコリースプラウトはどれくらいが適量? 一日の目安量

ブロッコリースプラウトは健康効果の高い食材ですが、摂りすぎても効果が高まるわけではありません。

栄養学的に見ると、スルフォラファンを効率よく体内で活用するためには、ブロッコリースプラウトを継続的に摂取することが重要です。

目安量としては、1日あたり約20g、つまり市販パックの半分から1パック程度が適量とされています。

これは、成人が胃腸への負担をかけずスルフォラファンを効果的に吸収できるブロッコリースプラウトの摂取量であり、継続摂取によって抗酸化酵素の活性が維持されることがわかっています。

スルフォラファンの血中濃度は摂取後およそ1〜2時間で急上昇し、スルフォラファンによって働きが活性化した酵素濃度は3日以上保たれるといいます(※2)。

そのため、毎日少しずつ、あるいは3日に1度を目安に食べることで、スルフォラファンのメリットが途切れずに働くと考えられています。

1回20g程度を「いつもの食事にプラス」がおすすめ

ブロッコリースプラウトを日常的に取り入れる際は、「毎日20gを目安に、他の野菜やたんぱく質と一緒に摂る」ことが理想的です。

スムージーやサラダ、納豆、豆腐などに加えると摂りやすく、無理なく続けられます。

参考資料
(※1)Biological mechanisms and clinical efficacy of sulforaphane for mental disorders(General Psychiatry, Zheng et al. 2022)

(※2)Robin van den Bergら, “Bioavailability and Kinetics of Sulforaphane in Humans after Consumption of Cooked versus Raw Broccoli” (Journal of Agricultural and Food Chemistry, 2008)

森光康次郎『最強の健康野菜 ブロッコリースプラウトが体にいいワケ』, 河出書房新社, 2021/11/23

村上農園 ブロッコリースプラウトの効果的な食べ方

執筆者プロフィール

用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック院長
菊池真大(きくち まさひろ)先生

慶應義塾大学医学部卒業、東海大学医学部客員准教授、米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員、日本アルコールアディクション医学会理事。日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医
2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/

<Edit:編集部>

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