
ヘルス&メンタル
2025年10月16日
カルシウムだけじゃない!骨を強くする栄養素と、オススメの食べ物・飲み物 (1/2)
「骨のためにはカルシウムをとりましょう」――誰もが一度は聞いたことがあるフレーズですが、実はそれだけでは不十分です。
骨を強く保つためには、カルシウムを“定着させる”ための栄養素や、骨代謝をサポートするミネラル・ビタミンも欠かせません。たとえばビタミンDはカルシウムの吸収を助け、マグネシウムやビタミンKは骨の形成に深く関わっています。
整形外科医・矢吹有里先生(ゆりクリニック院長/骨太な未来プロジェクト アドバイザー)に聞きました。
Q.骨を強くするにはどんな栄養素を摂ればいい?
バランスのいい食事を基本としつつ、以下の栄養素を意識しましょう。
① カルシウム
骨の主成分であり、骨密度維持に必須です。成人女性の推奨摂取量は650〜700mg/日(日本人の食事摂取基準2025)。
牛乳・ヨーグルト・小魚・青菜などに多く含まれます。
② ビタミンD
カルシウムの腸管吸収を促進し、血中カルシウム濃度を一定に保つ役割があります。ビタミンD不足は骨軟化症や骨粗鬆症のリスクを高めることが多くの疫学研究で確認されています。
日光(紫外線B波)により皮膚で合成され、魚類(鮭・サンマ・イワシ)や卵黄にも豊富に含まれています。
③ ビタミンK
骨のタンパク質「オステオカルシン」を活性化し、カルシウムを骨に結合させる働きがあります。納豆(K2)、青菜(K1)が代表的な食材です。
ビタミンK摂取が多い人ほど骨折リスクが低いという研究もあります。
④ マグネシウム
骨基質の形成やカルシウムの代謝に関与します。ナッツ類、海藻、豆類に多く含まれます。
マグネシウム不足は骨密度低下と関連する報告があります。
⑤ タンパク質
骨の有機基質(コラーゲンなど)の材料であり、筋量維持にも重要な栄養素です。高齢女性ではたんぱく質摂取量が多いほど骨密度が高い傾向が示されています。
次:骨を強くするためにオススメの食べ物・飲み物は?
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