
夜中に目が覚めて眠れないとき、どうする?精神科医に聞いた「対策あれこれ」 (4/4)
眠れないまま朝になった……どう立て直す?
ウトウトしかけたのにアラームが鳴って起こされた。あるあるですよね。睡眠不足なりの1日をどう乗り切るか”がカギになります。
朝の光をしっかり浴びる
眠れていなくても、朝の光を浴びることで「朝が来た」と脳に伝えることができます。体内時計がリセットされ、1日を通してのリズムが整いやすくなります。
カーテンを開ける、ベランダや玄関先に出るなどおこないましょう。寝直すよりも、まずは体を日中モードに切り替えることを優先します。
朝食をとる
睡眠が足りなくても、朝にエネルギー源を入れることで、脳と体が「動き出す」準備を始めます。
ご飯やパンなどの炭水化物、たんぱく質(卵、納豆、ヨーグルトなど)、甘すぎない飲み物(白湯やお茶)など。胃腸が重い場合は、果物やスープでも大丈夫です。
とにかく何かひと口でも入れることで、代謝スイッチが入ります。
午前中は“ゆるめのモード”で過ごす
眠れなかった日は、どうしても判断力・集中力・感情のコントロールが落ちやすくなります。そのため、朝から「全力」を出そうとすると失速しがちです。
優先度の低いタスクから片付ける、人とのやりとりは、余裕のあるときに。自分のコンディションに合わせて、“今日は7割でよし”と許すことが、逆にパフォーマンスを保つコツです。
昼寝は「15〜20分だけ」にする
午後に強い眠気が来たら、短時間の仮眠(パワーナップ)でリセットするのが効果的です。30分以上眠ると、脳が深い睡眠に入り、起きた後にぼんやりしやすくなるので注意。
寝なくても、目を閉じて10分程度休むだけでも回復感は得られます。ただし食後すぐは胃に負担がかかるので避けましょう。
監修者プロフィール
神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生
東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic
<Edit:編集部>