母親の愛情不足で育った女性には、どんな特徴がある?男性との違いを解説 (1/5)
「なぜ自分はこんなに不安なんだろう」「どうして人間関係がうまくいかないんだろう」。そう感じたとき、ふと幼少期の母親との関係が頭をよぎることはありませんか?
母親から十分な愛情を感じられなかった経験は、大人になった今も、知らず知らずのうちに影響を与えていることがあります。
この記事では、母親の愛情不足で育った女性に見られやすい特徴を、心理学的な視点からやさしく解説します。また、男性との違いや、今日から始められる克服のヒントもお伝えします。
監修は、神谷町カリスメンタルクリニック院長・松澤 美愛先生です。
「母親の愛情不足」は子どもにどんな影響を残すのか?
発達心理学では、乳幼児期(0〜3歳頃)に養育者との間に築かれる情緒的な絆を「愛着(アタッチメント)」と呼びます。
これは、子どもは本能的に母親(養育者)を求め、母親(養育者)も子供を求めるという双方向の相互関係です。

多くの場合、主な養育者は母親であり、この時期の母子関係が、その後の対人関係のモデルになると考えられています。
なお、主要な愛着対象は父親や祖父母などの場合もあります。
幼少期に親から気にかけて貰えなかった場合
赤ちゃんは、泣いたときに母親が優しく応えてくれる、お腹が空いたときに授乳してくれるという繰り返しの中で、「困ったときには助けてもらえる」「この世界は安全だ」という基本的信頼感を育みます。
この信頼感が、自己肯定感や他者への信頼の土台となります。
しかし、さまざまな理由で母親が子どもの欲求に応答できなかった場合、子どもは「助けを求めても無駄」「自分は愛される価値がない」という学習をしてしまうことがあります。
これが、大人になってからの対人関係や自己認識に影響を及ぼすのです。
母親の愛情不足が与える影響は、主に3つの領域に表れます。
感情のコントロール能力が弱くなる
幼少期に、泣いたときに優しく抱っこされ、怖いときに慰められる経験を通じて、子どもは感情のコントロール方法を学びます。
この経験が不足すると、大人になっても感情の波に飲み込まれやすく、不安や怒りをうまく処理できないことがあります。
他者への信頼感が薄くなる
「人は信頼できる」という感覚は、幼少期の安定した関係から育ちます。
母親との関係で裏切られた経験や、予測不可能な対応をされた経験があると、「人を信じても裏切られる」という防衛的な姿勢が身につきます。
これが、大人になってからの人間関係の困難さにつながります。
自己肯定感の低さが目立つ
「自分は愛される価値がある」という感覚は、無条件に愛された経験から生まれます。
母親から十分な愛情を感じられなかった場合、「自分には価値がない」「愛されるためには頑張らなければ」という思い込みが形成されます。
ただし、これらの影響には個人差があり、すべての人に同じように表れるわけではありません。
また、母親以外の養育者(父親、祖父母など)との良好な関係や、その後の人生経験によって、影響が軽減されることもあります。
次:母親の愛情不足で育った女性に見られやすい11の特徴
幼少期、「親に甘えられなかった人」にはどんな特徴がある?大人になってからこんな“反動”も









