なぜADHDの人は「おしゃべりが止まらない」のか?話が長い理由を深掘り (1/3)
ADHD(注意欠如・多動症)傾向のある人の中には、話が止まらなくなる・話があちこちに飛んでしまうといったコミュニケーションの悩みを抱えている人が少なくありません。
ただの「マシンガントーク」や「おしゃべり好き」、あるいは「異様に話が長い人」に見えるかもしれませんが、そこには脳の特性に基づく理由があります。
神谷町カリスメンタルクリニック院長・松澤 美愛先生監修のもと、見ていきましょう。
なぜADHDの人は「おしゃべりが止まらない」のか?
ADHD(注意欠如・多動症)の人が「おしゃべりが止まらない」「話が長くなりやすい」背景には、脳の働き方や認知の特性が深く関わっています。
衝動性が強く、思いついたことをすぐに話したくなる
ADHDの特性のひとつに「衝動性」があります。これは「考えるより先に行動してしまう」という傾向で、会話中にも当てはまります。
相手が話している途中でも、「それ知ってる!」「自分もこんな経験がある!」と感じるとすぐに口に出したくなってしまう。結果、話を遮ってしまったり、自分の話が止まらなくなったりするのです。
これは失礼をしたいわけではなく、脳のブレーキ機能(自己抑制)に弱さがあることが要因です。
ワーキングメモリの弱さで、話の軸がズレやすい
ADHDの人は「ワーキングメモリ(作業記憶)」が弱い傾向があります。これは「会話の中で、今なにを話していたか」「話のゴールがどこか」といった情報を一時的に頭の中に保つ力です。
- 話しながら別のことを思いついて、脱線していく
- 話しているうちに、自分でも何を言いたかったのかわからなくなる
これも本人に悪気はなく、頭に浮かんだことを次々に話してしまう脳の構造が影響しています。
「沈黙が不安」「伝えたいことが多すぎる」という気持ちが非常に強い
ADHDの人は感情や刺激に敏感な傾向があり、沈黙に不安を覚える傾向にあります。
また、「自分のことをわかってほしい」「全部話さないと気が済まない」という強い気持ちも、おしゃべりを加速させる要因です。
過集中によりマシンガントークをしてしまう
ADHDの人は、自分の関心が強い話題になると、脳が過度に活性化する傾向があり、これを“過集中”とも言います。
興味スイッチが入ると、興奮・過集中により一気にまくし立てるように話し出す。テンションも上がり、話のスピードもボリュームもアップ。話題が関連する情報にどんどん派生し、話が止まらなくなることも。
次:ADHDの当事者に聞いた「おしゃべりが止まらない理由」とは

発達障害(ADHD)の人と会話が噛み合わないのはなぜ?その理由と対処法








