なぜADHDの人は「おしゃべりが止まらない」のか?話が長い理由を深掘り (2/2)
ADHDの人のおしゃべりが止まらないとき、どうしたらいい?
ADHDの人が「話し出すと止まらない」のは、興奮、衝動、不安、記憶の整理のしづらさなど、複数の要因が重なって起きる自然な反応です。「悪いクセ」ではなく「脳の反応」なのです。
とはいえ、ずっと話されると正直つらいという場面もありますよね。相手の話を否定せずに、会話の流れをコントロールする方法とは。
話を「区切る」サインを出す
「色々な情報をありがとう。ちょっと整理する時間をください」など、肯定しつつ一度会話を止める“クッション言葉”を使うのが効果的です。
「このあと予定があるから、あと◯分なら話せる」と“具体的に時間を区切る”のもよいでしょう。

「要点を復唱する」など、整理してあげる
「◯◯ってことで合ってる?」「◯◯ということが言いたかったんだよね?」など、相手の話を要約するのがよいでしょう。
ADHDの人は「何を言いたかったか」自分でも見失うことがあるため、整理してあげることで話が落ち着きやすくなります。
疲れすぎないよう「距離」をとるのも大切
たとえ大切な人でも、自分の心が限界を感じているなら、無理に付き合い続けないことも大切です。
「ごめん、ちょっと疲れてきたから休憩したい」「ちょっと今は話を聞く余裕がないみたいで」など、相手の人格を否定せず、自分を守るための「境界線(バウンダリー)」を引くことは、決して冷たいことではありません。
それでも止まらない場合、物理的に場を終える・離れることも有効です。相手が話し続けていても、「このあとは予定があるから、ごめんね」とその場を離れましょう。
本人が自覚していない場合もあるので、親しい関係ならフィードバックを優しく伝えてみるのも一つの方法です。
ただし、ADHDの会話スタイルは“直すべきもの”ではなく「環境調整」が基本です。「直してもらおう」ではなく「どんな環境・仕組みがあればスムーズにコミュニケーションをとれるか」という視点にします。
「何を言っても止まらない」という状態なら専門機関へ相談を
「話すのを一度止めようか」などの指摘でも止まらない、周囲がかなり疲弊している、本人も困っている様子なら専門機関に相談するのがよいでしょう。
ADHDの傾向が強い場合、自力でのコントロールには限界があることも多くあります。精神科・心療内科、発達障害支援センター、産業医などに一度相談してみましょう。
監修者プロフィール
神谷町カリスメンタルクリニック院長
松澤 美愛先生
東京都出身。慶應義塾大学病院初期研修後、同病院精神・神経科に入局。精神科専門病院での外来・入院や救急、総合病院での外来やリエゾンなどを担当。国立病院、クリニック、障害者施設、企業なども含め形態も地域も様々なところで幅広く研修を積む。2024年東京都港区虎ノ門に「神谷町カリスメンタルクリニック」を開業、院長。精神保健指定医/日本精神神経学会/日本ポジティブサイコロジー医学会
URL https://charis-mental.com/
InstagramURL https://www.instagram.com/charismentalclinic
<Edit:編集部>










