海苔を食べ過ぎるとどうなる?何枚食べていい?1日の適量 (2/2)
<このページの内容>
海苔の栄養から期待できる効果とメリット
海苔には、ビタミンB12や葉酸、食物繊維、鉄、カルシウムなど、さまざまな栄養素が含まれています。実際に食べる量ではどのくらい摂れるのか見てみましょう。
焼き海苔1枚・味付け海苔1パックの栄養成分を比較
| 栄養素 | 焼き海苔(全形1枚・約3g) | 味付け海苔(1パック・約2g) |
|---|---|---|
| カロリー | 約9kcal | 約6kcal |
| ビタミンB12 | 約1.7μg | 約1.4μg |
| 葉酸 | 約57μg | 約32μg |
| 食物繊維 | 約1.1g | 約0.5g |
| 鉄 | 約0.33mg | 約0.16mg |
| カルシウム | 約8.4mg | 約3.4mg |
※日本食品標準成分表の「焼きのり」「味付けのり」の100gあたりの成分値から算出。味付け海苔は市販品を参考に1パック約2gとして計算しています。商品によって1パックあたりの内容量や栄養成分は異なります(※2)。
焼き海苔(全形)1枚と味付け海苔1パックを比べると、どちらもビタミンB12や葉酸を補えることがわかります。植物性の食品にはビタミンB12がほとんど含まれない中、海苔はこれを多く含む珍しい食品です。
ビタミンB12・葉酸はどれくらい摂れる?
焼き海苔(全形)1枚では、ビタミンB12を約1.7μg、葉酸を約57μg摂ることができます。味付け海苔1パック(約2g)では、ビタミンB12が約1.4μg、葉酸が約32μgです。
「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人のビタミンB12は目安量4.0μg/日、葉酸は推奨量240μg/日です。そのため、焼き海苔1枚でビタミンB12は約4割、葉酸は約2割、味付け海苔1パックではビタミンB12は約3割、葉酸は約1割を補える計算です(※3)。
ビタミンB12と葉酸は、どちらも赤血球をつくるのに欠かせない栄養素で、不足すると貧血の原因になります。ビタミンB12が不足した場合は手足のしびれなど神経の症状が出ることもあります。
菜食中心の方にとって海苔は貴重な供給源ですが、焼き海苔1枚で補えるのは1日の目安量の4割ほどです。海苔だけに頼らず、不足が心配な場合は医師や管理栄養士に相談しましょう。
食物繊維はどれくらい摂れる?
焼き海苔(全形)1枚には約1.1g、味付け海苔1パック(約2g)には約0.5gの食物繊維が含まれています。
日本人の食物繊維の摂取量は国の目標量に届いておらず、まずは今より1日3〜4g増やすことが目安とされています。
焼き海苔なら3枚で約3gになるので、海苔だけで1日分をまかなうことはできなくても、手軽な上乗せにはぴったりです。食物繊維は便通を整えるほか、腸内の善玉菌のエサにもなるなど、腸の健康維持に役立つ栄養素です(※1)。
鉄・カルシウムはどれくらい摂れる?
焼き海苔(全形)1枚では鉄約0.33mg、カルシウム約8.4mg、味付け海苔1パック(約2g)では鉄約0.16mg、カルシウム約3.4mgを摂ることができます。
鉄やカルシウムも含まれていますが、1回に食べる海苔から摂れる量は多くありません。海苔だけを主要な供給源とするのではなく、ほかの食品と組み合わせて補助的に取り入れるとよいでしょう。
カロリーはどれくらい?
焼き海苔(全形)1枚は約9kcal、味付け海苔1パック(約2g)は約6kcalです。
どちらも1回に食べる量では低カロリーで、おにぎりに巻いたり、ご飯に添えたり、おかずに加えたりと普段の食事に取り入れやすい食品です。
海苔に関するQ&A
海苔は毎日食べても大丈夫?
海苔は、適量であれば毎日の食事に取り入れても問題ありません。ただし、ヨウ素は海苔以外の海藻類からも摂るため、昆布などをよく食べる場合は食事全体での摂取量を意識しましょう。味付け海苔の場合は、塩分にも注意が必要です。
子どもは海苔を1日何枚まで食べていい?
子どもについても「1日○枚まで」という公的な枚数基準はありません。焼き海苔1枚(約3g)に含まれるヨウ素は約63μgです。2025年版の食事摂取基準では、ヨウ素の推奨量(1日にとりたい量)は1〜2歳で50μg/日、3〜5歳で60μg/日ですが、これは「これを超えると危険」という上限ではありません。耐容上限量は1〜2歳で1日600μg、3〜5歳で900μgと、焼き海苔にして約10〜14枚分にあたり、小学生になるとさらに高くなります(※3)。
したがって、健康な子どもが焼き海苔を1枚食べたからといって、ただちに食べ過ぎとはいえません。現実的には、幼児なら全形1/2〜1枚程度、小学生なら1〜2枚程度をふだんの目安にし、昆布などほかの海藻をよく食べる日は少なめにするのがおすすめです。
味付け海苔は塩分も確認しましょう。幼い子どもには食べやすい大きさにちぎって(または刻みのりやもみのりにして)、ご飯などと一緒に与えるとよいでしょう。
監修者プロフィール
林外科・内科クリニック理事長
林 裕章(はやし・ひろあき)
国立佐賀医科大学を卒業後、大学病院や急性期病院で救急や外科医としての診療経験を積んだのち2007年に父の経営する有床診療所を継ぐ。現在、外科医の父と放射線科医の妻と、全身を診るクリニックとして有床診療所および老人ホームを運営しており、医療・介護の両面から地域を支えている。また、福岡県保険医協会会長として、国民が安心して医療を受けられるよう、また医療者・国民ともにより良い社会の実現を目指し、情報収集・発信に努めている。日本外科学会外科専門医、日本抗加齢医学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定スポーツ医
公式サイト https://www.hayashi-cl.jp/
<Text:外薗 拓/Edit:編集部>
参考文献
※1 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-05-001.html
※2 文部科学省「食品成分データベース あまのり/焼きのり・味付けのり」https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09004_7
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=9_09005_7
※3 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html
※4 国立成育医療研究センター「妊娠と橋本病」https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/jyosei/naika/bosei-hashi.html
※5 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「Q3 ワルファリンを飲んでいますが、納豆、クロレラ、青汁などの摂取を避けるように指導されました。なぜ、食べてはいけないのですか?」https://www.pmda.go.jp/safety/consultation-for-patients/on-drugs/qa/0016.html
※6 日本訪問歯科協会「誤嚥を気をつけたい食べ物」
https://www.houmonshika.org/oralcare/c126/
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