ウェルネスフード
2024年2月5日

冷凍野菜って栄養あるの?管理栄養士が解説

ボディメイクに勤しむトレーニーたちが疑問に思っていることをピックアップし、専門家にぶつける本企画。

今回は「冷凍野菜」について。野菜不足が気になり、サラダなどの葉物や緑黄色野菜を毎日食べるようにしているものの、一人暮らしだと使いきれずに余らせたり、保管場所が足りない、また価格沸騰でなかなか野菜に手が出せないというパターンも見受けられます。

そんなときに役立つのが市販の冷凍野菜。少量から使えて、冷凍庫で長期間保管も可能。価格も安定しているため、使いこなすと便利です。自分で野菜をカットしてジップロックに入れて冷凍するという時短テクニックを活用している人もいます。

ここで気になるのが冷凍野菜の栄養。新鮮な野菜と比べて、冷凍野菜はなんとなく栄養素が抜けているようなイメージを持っている人もいるのでは。冷凍野菜でもきちんと栄養はとれているのでしょうか。ヘルシーで低糖質な食事を届けてくれる宅配弁当サービス「nosh(ナッシュ)」の管理栄養士が解説します。

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Q.一人暮らしで野菜を使いきれないため、冷凍野菜をよく使うのですが、冷凍野菜は栄養が抜けているというウワサを昔聞いて、モヤモヤしながら食べています。冷凍野菜でもきちんと栄養は吸収されているのでしょうか。

A.旬を過ぎてしまった生野菜より、冷凍野菜のほうが栄養価が高いことも。

冷凍野菜は栄養が低くなる印象がありますが、冷凍そのもので栄養価が損なわれることは少ないです。栄養価が落ちてしまうのは、冷凍に向かない食材であることや、冷凍するための下処理に原因があると考えられます。

市販されている冷凍野菜は、一般的に旬の時期に収穫したものを使用しています。旬の野菜は栄養がもっとも多く含まれているため、旬を過ぎてしまった生野菜より冷凍野菜のほうが栄養価が高いことも。そのため、多少栄養が抜けていても冷凍野菜のほうが良い場合もあります。

また、市販の(袋詰めで販売されている)冷凍野菜は、一般的に「ブランチング」という特殊な下処理をしていることが多いです。

冷凍野菜は解凍すると水分が出て、栄養価も一緒に流れ落ちてしまいますが、熱湯でさっと下ゆでし、マイナス40度以下の急速冷凍の処理(=ブランチング)を行うことで野菜に含まれる酵素の働きが止めることができ、変色はもちろんのこと、味や栄養価を損ないにくく仕上げています。

自宅で野菜をカットし、冷凍した場合

ちなみに自分で野菜を切って冷凍保存した場合ですが、市販の冷凍野菜より栄養価は落ちやすいでしょう。市販のものは、下処理から冷凍までの過程で品質を落とさない高い冷凍技術がありますが、ご自宅で作る場合はどうしてもそれが難しいためです。

下処理をしても栄養価の損失が少ない食材を選んだり、なるべく新鮮なうちに冷凍保存することをおすすめします。

また、冷凍時にはなるべく食材の厚みを薄くする、アルミトレーに置くなどして早く凍る工夫をすると、鮮度・栄養価ともに落ちにくいでしょう。

冷凍に向いている野菜(栄養素)は?

水に溶けにくく、熱に強い栄養素である「脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど)」、生野菜と比べて栄養価に差がない「ミネラル(食物繊維、カルシウム、マグネシウムなど)」が冷凍野菜に向いています。

具体的には、ほうれんそうや小松菜などの葉物類、かぼちゃ、にんじんがおすすめです。

冷凍に向いていない野菜(栄養素)は?

水分量が多く、水に溶けやすく熱に弱い「水溶性ビタミン(ビタミンC、ビタミンB群、カリウムなど)」は冷凍に不向きです。水溶性ビタミンは下処理、冷凍過程で細胞壁が壊れ、解凍したときに流れ落ちる水分と一緒に栄養価が失われるためです。

レタスや水菜、ブロッコリーがこれに該当しますが、冷凍のままスープや煮物に使用すれば栄養を余すことなく摂取できますので、食べ方を工夫していただければと思います。

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[記事監修]
岸田紗季(きしだ・さき)
管理栄養士。ナッシュ株式会社商品開発所属。

記事協力
ナッシュ株式会社 公式サイト

<Text:編集部>