オートミールは体に悪い?「肝臓に負担」「脂肪肝になる」という噂は本当なのか[管理栄養士監修] (1/3)
ダイエットにおすすめの食材であるオートミールですが、「体に悪い」「肝臓に負担がかかる」などの噂があります。これらの悪い噂、本当なのでしょうか…。
そこで、オートミールは体に悪いという噂を管理栄養士さんに聞いてみました。 ネットでささやかれている悪い噂の真相も探っていきます。さらに胃に優しいレシピもご紹介します。
「オートミールは体に悪い」ってホント?
オートミールが体に悪いかどうかは、一概には言えません。体調が整っている時に適量食べる分には、体に良いと言えます。
しかし、良い面ばかりではなく注意したい面も確かにあります。
オートミールが「体に悪い」と言われる理由
オートミールは、食物繊維が多い食品です。そのため、食べ過ぎると消化器官に負担をかけてしまう恐れがあります。また、アンモニアも含まれているため、肝臓に負担がかかる恐れもあると言えます。
適量であれば問題なし!
適量(1食あたり30~50g程度)であれば、問題ないと考えられます。これらのデメリットがなぜ起こるのか、次のセクションで詳しく解説します!
「肝臓に負担」「腸に悪い」などの噂の真相
体に悪い理由として、「肝臓に負担がかかる」「腸に悪い」などが挙げられました。この理由を深堀ってご紹介します。他にも、「腸内環境が悪化する」などの噂も管理栄養士さんに聞いてみました。
「オートミールは肝臓に負担がかかる」ってホント?
「オートミールは肝臓に負担がかかる」というのは本当だと言えます。しかし、この肝臓への負担というのは食物のほとんどに言えることです。
オートミールは、アンモニア含有量の多さから、アンモニアを代謝する肝臓に負担がかかると言われています。しかし、アンモニアは食物のほとんどに含まれており、オートミールが特別肝臓に負担がかかるというわけではありません。
例えば、1食30gのオートミールよりも、1人前約100gのそうめんの方が、アンモニア含有量は多いのです。1日1食30g程度を摂取したからと言って、肝臓に負担がものすごくかかるということはないと考えられます。
▼アンモニア含有量(100gあたりの目安値)
オートミール | 380mg |
そうめん | 420mg |
白米 | 170mg |
「オートミールは腸に悪い」ってホント?
オートミールは、食べ方や食べる量などによっては腸に悪い・負担をかけると言えます。そのため、「オートミールは腸に悪い」という噂は本当だと言えます。しかし、適量の摂取であれば、特に問題視する必要ないでしょう。
オートミールは、食物繊維を多く含む食材です。食物繊維はメリットが多いですが、消化に時間がかかるため、胃腸障害が出やすいのも特徴として挙げられます。
また、夜に摂取することで、消化時間と睡眠が重なり、消化不良になりやすく睡眠の質が落ちやすいという点も注意したいところです。
「オートミールは脂肪肝になる」ってホント?
「オートミールは脂肪肝になる」という噂は、間違いだと言えます。適量(1食30g程度)であれば、カロリーも糖質も少ないため、脂肪肝になる可能性は低いからです。
ちなみに、脂肪肝の原因には、アルコール性と非アルコール性があります。非アルコール性に関しては、過度なカロリー・糖質摂取で起きやすい疾患です。
「オートミールは女性ホルモンに悪影響」ってホント?
「オートミールは女性ホルモンに悪影響」という噂は、間違いだと言えます。反対に、オートミールを食べると、女性ホルモンに良い影響を与える可能性は考えられます。
オートミールには、ポリフェノールの1種である「リグナン」が含まれています。リグナンとは、腸内細菌の働きによって女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをする成分です。
摂っただけで、女性ホルモンが増えるというわけではなく、
- エストロゲンの濃度が高い時は抑える
- 閉経後などエストロゲンの濃度が低い時には増やす
などの働きがあります。
リグナン以外にも、女性ホルモンのバランスを整えるビタミンB6も多く含むため、オートミールは女性ホルモンに良い影響を与えると言えます。
「胃がムカムカする」「腸内環境が悪化する」のはなぜ?
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