
あずき茶(小豆茶)が持つ5つの効能|効果的な飲み方、簡単作り方、余ったあずき活用術 (1/3)
昔から和菓子や赤飯などで、日本人に愛されてきた「小豆(あずき)」。お祝いごとや縁起物としてのみならず、近年はスーパーフードとしても注目されています。
そんなあずきの健康効果を手軽に摂取できるのが、あずき茶(小豆茶)です。あずき茶にはどんな栄養成分が含まれており、健康的なメリットがあるのでしょうか。効果的な飲み方や、家でできる簡単な作り方、余ったあずきの活用術もお届けします。
あずき茶とは「炒ったあずきを煮出したもの」
炒ったあずきを煮出したものがあずき茶です。
あずきを煮ると煮汁が紫を帯びた赤褐色に染まるのですが、この色素はあずきに豊富に含まれるポリフェノールの一部です。
ほかにも水溶性のビタミンやミネラル、食物繊維など、私たちのからだを健康に保つ成分が溶け出ています。
あずきを調理する過程では、この煮汁は捨てられてしまうことがほとんどです。健康効果の詰まったあずきエキスを捨ててしまうのは、もったいないですよね。
あずき茶はこのエキスをお茶として楽しみながら、栄養素を余すことなく摂れる健康ドリンクです。
あずき茶の栄養素と期待できる働き
あずき茶には、あずきから流れ出たさまざまな栄養素が含まれています。ここでは、主要な3つの成分をご紹介します。
サポニン
サポニンはあずきに含まれる代表的な成分です。強い抗酸化力を持ち、肥満予防や血流改善、利尿作用などの効果があります(※1)(※2)。
あずきの外皮に多く含まれており、あずきをゆでると泡が立つのはサポニンの影響です。渋みや苦みのもとになるため、普通の調理ではアクとして取り除かれてしまうことも多々あります。
あずき茶なら溶け出てしまったサポニンも余すことなく摂れるうえに、お茶の風味のひとつとしておいしく摂取できます。
ポリフェノール
あずき茶には以下の5種類をはじめとしてたくさんのポリフェノールが含まれています(※3)(※4)(※5)。
- カテキングルコシド
- カテキン
- ルチン
- プロシアニジン
- アントシアニン
ポリフェノールはサポニンと同じ抗酸化作用をもつほか、以下の3つの作用があります。
- 毛細血管を強くする
- コレステロールを下げる
- 血糖の上昇を抑える
高血圧や動脈硬化、肥満などの生活習慣病が気になる方は、積極的に摂りたい栄養素です。
カリウム
あずきにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは体内の余分な塩分を排出して、水分バランスを調節する働きがあります。このため、塩分の摂り過ぎや高血圧の予防、むくみ解消に効果的です。
カリウムは水に溶けやすいミネラルです。乾燥あずきにはカリウムが1,300mg含まれていますが(※6)、ゆでた後のあずきでは430mgと大きく減少してしまいます(※7)。
ゆでる過程で流れてしまったカリウムを効率よく摂取できるのも、あずき茶ならではのメリットです。
あずき茶に期待できる5つの効能
栄養価の高いあずき茶には、以下の5つの効能が期待できます。
脂質の吸収を抑え、中性脂肪を下げる働き
期待できる効能の1つ目は、ダイエット効果です。
あずき茶に含まれるサポニンとポリフェノールには、脂質の吸収を抑え、血液中のコレステロールと中性脂肪を下げる働きがあります。
実際にあずき飲料を用いた研究では、あずき飲料を継続して飲むことで、飲用前と比較して血清中性脂肪値が低下したという研究結果もあります(※8)。
サポニンとカリウムには利尿作用があるので、むくみが気になる方にもおすすめです。