「涙を流す」には意外とメリットが多い!ストレスホルモン低下、自律神経にも影響
涙を流してすっきりすることはありませんか?
『泣くこと』はあまり歓迎されない行為に思われがちですが、感情を解放し心のストレスを軽くする代表的な方法といえます。
プロ野球選手やボートレーサーなどアスリートのパーソナルサポートを行う、株式会社脳レボ代表の川谷潤太さん監修の記事「泣く vs 笑う、どっちがストレス解消に効果的?」より、一部抜粋してお届けします。
涙を流す効果とは。ストレスホルモン低下、感情解放などメンタルケアにいい
泣くこと(とくに感情を解放する涙)は、悲しみやストレスといったネガティブな感情を吐き出すのに効果的です。泣くことで、ストレスホルモンであるコルチゾールが低下するという研究結果も(※1)。
涙を流すことで過剰なストレスホルモンが除去され、副交感神経が優位に働くため、泣いた後には気持ちが落ち着く傾向があります。
また、泣く行為には心の緊張を解きほぐし、抑えていた感情を解放する作用があります。感情の解放(カタルシス効果)とも呼ばれ、これにより心のバランスが整い、泣いた後にすっきりしたと感じる人が多いです。
(※1)
泣きと涙の定量化と心身の健康に関する基礎的研究 - KAKEN
情動性の涙のストレス緩和作用に関する研究(ストレス科学研究 2015, 30, 138-144)
「泣く」がメンタルケアに逆効果になるパターンも
ただし、過剰になるとデメリットが生じる可能性があります。
過度に泣き続けると、気分がかえって落ち込むこともあります。とくに、絶望感が強すぎる場合は感情をさらに掘り下げてしまい、悲観的な気持ちが続いてしまうことも考えられます。
ですので泣くことは一時的なストレス解消には効果的ではあるものの、長期的かつ根本的なストレス解消としては、不向きだと言えます。あくまで「自分の本来の感情に正直でいること」が大切です。
※本記事は泣く vs 笑う、どっちがストレス解消に効果的?の一部を再編集したものです。
監修者プロフィール
川谷 潤太 / 株式会社脳レボ
兵庫県神戸市出身。学習塾の講師時代、当時最年少で校長に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う西日本最大の学習塾へと発展させ、講師としても3年連続で支持率第1位の実績を持つ。
その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革と3つの部のチームマネジメントを担当。創部1年、全員1年生で甲子園出場の記録をもつ硬式野球部では3季連続甲子園出場し、プロ野球選手も4名誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部でも日本一や世界一の選手を輩出した。
現在はプロ野球選手などのアスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども・保護者・教員向けの教育講演、主には企業の人材育成に携わり、講演や研修、コンサルなどで日本中から依頼が殺到し、講師デビュー7年で、講演回数1,300回、受講者は10万名を突破。心理的および生理的要因から、ベストパフォーマンスを引き出す専門家として活躍中。
<Edit:編集部>