家にあるものでニキビ跡は治せるのか。美容専門家・徳満友美さんに聞きました。
ニキビ跡の治し方として、「赤み」「色素沈着」「肌の凸凹」、3つのニキビ跡の悩み別に、おすすめのスキンケア成分を教えてもらいました。
そもそも、ニキビができたときに跡が残らない対処法も知りたいところ。徳満さん、教えてください!
自力でニキビ跡は治せるの?
徳満さん:軽度のニキビ跡であれば、セルフケアでニキビ跡を目立ちにくくすることは可能です。
家にある化粧水・美容液・クリームなどのスキンケア用品で、肌のターンオーバーをサポートさせましょう。ニキビ跡が目立ちにくくなる可能性があります。
入浴時に、軽く顔のマッサージをするのもおすすめです。血流がよくなり、ターンオーバーを促進できるでしょう。
ニキビ跡ができるのはなぜ? 原因は「炎症の色素沈着」
徳満さん:ニキビ跡は、ニキビによる炎症の色素沈着が原因です。
色素沈着は、「ニキビを触る」「ニキビを潰す」などの行動が原因で起こることが多いです。炎症がひどい場合は、クレーター肌になってしまうことがあります。
ニキビ跡の悩み別! おすすめケア成分
徳満さん:ニキビ跡のケアは、肌の状態によって方法が異なります。
- 赤みがある→「抗炎症成分」でケア
- 色素沈着している→「美白成分」でケア
- 肌の凹凸が気になる→「ハリを与える成分」でケア
悩みをケアする成分が入った商品を選びましょう。
赤み→「抗炎症成分」でケア
徳満さん:抗炎症成分配合の、洗顔料・保湿剤がおすすめです。
抗炎症成分は、「荒れた肌を整える」「ニキビや肌荒れを予防」できると考えられます。炎症を抑えることで、健やかな肌質を目指します。
一般化粧品よりも作用が高い、医薬部外品のアイテムを選びましょう。
▼おすすめの成分
成分 |
働き |
グリチルリチン酸2K
グリチルリチン酸ステアリル
アラントイン
|
・炎症を抑え、ニキビや肌荒れを予防する |
硫黄 |
・殺菌作用
・肌を柔らかくする |
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色素沈着→「美白成分」でケア
徳満さん:美白作用*のある洗顔料・保湿剤を使用しましょう。
*美白…メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
▼おすすめの成分
成分 |
働き |
ビタミンC誘導体
ハイドロキノン
|
・ニキビ跡やシミの原因となる「メラニン」の生成を抑制する |
トラネキサム酸 |
・ニキビ跡やシミの原因となる「メラノサイト」の活性化を抑え、メラニンの排出を防ぐ |
肌の凹凸→「ハリを与える成分」でケア
徳満さん:「肌にハリを与える」「ターンオーバーをサポートする」作用がある、洗顔料・保湿剤の使用がおすすめです。
ニキビ跡や凹凸がある肌を滑らかにして、ニキビ跡を目立ちにくくします。
▼おすすめの成分
成分 |
働き |
ナイアシンアミド |
・乾燥によるニキビを予防する
・肌のごわつきを予防する |
レチノール |
・古い角質の蓄積によるくすみを予防する
・肌のごわつきを予防する |
クレーターのニキビ跡を治すのは困難
徳満さん:陥没しているクレーターの状態のニキビ跡を、セルフケアで元の状態に戻すのは難しいです。
肌の本体とも言える真皮から陥没を起こしている状態なので、スキンケアだけでは元の状態までは戻せないでしょう。
セルフケアは「ピーリング石鹸を使う」「スクラブを使う」「酵素洗顔を使う」などをおこないつつ、皮膚科に通うのがおすすめです。
ニキビ跡が完全に消えるのは、早くても半年後
徳満さん:ニキビ跡のケアは、半年〜1年程度はかかることが多いです。色素沈着であればターンオーバーとともに徐々に薄くなるでしょう。クレーター肌になっている場合は、さらに時間がかかります。
その間は、「紫外線」や「ストレス」のケアも必要です。肌を乾燥させる紫外線や、血液の流れを滞らせるストレスは、ターンオーバーの停滞を招きます。