ウェルネスフード
2025年3月5日

「トマトはきゅうりと一緒に食べるとダメ」ってホント?栄養士の回答は

夏野菜に代表されるきゅうりとトマト。炒め物やスープ、サラダに一緒に入れて食べることもありますが、実は食べ合わせが悪いという気になるウワサが。

これって本当でしょうか? 株式会社Luceの栄養士・食育栄養インストラクター、神原李奈先生に聞きました。

トマトときゅうりの食べ合わせ、ウソ・ホント

「きゅうりはトマトのビタミンを破壊する」という話を私自身も聞いたことがありますが、それは事実なのでしょうか。

結論から言うと、破壊はされません。

というのも、食品中のビタミンCは、還元型ビタミンCと酸化型ビタミンCとして存在し、その2つの合計量をビタミンC総量と呼びます。

アスコルビナーゼという酸化酵素により還元型ビタミンCは酸化型ビタミンCに変化するのですが、きゅうりにはそのアスコルビナーゼが含まれているため、トマトに含まれる還元型ビタミンCが酸化されます。

ですから、ビタミンCが破壊されるという表現には語弊があり、還元型から酸化型へと変化しているだけなのです。

レモン汁やお酢をかけるとベスト!

しかし、体内で効率的にビタミンCを利用する場合、還元型である方が望ましいため、還元型ビタミンCの状態で摂取することが良いと考えられています。

ビタミンCの酸化を防ぐには、レモン汁やお酢の入ったドレッシングをかけると良いでしょう。

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監修者プロフィール

神原李奈

株式会社Luce・健康検定協会所属、栄養士・食育栄養インストラクター。CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

<Edit:編集部>