筋肉痛にならないと筋トレ効果はない?メガロストレーナーが解答
ボディメイクに勤しむトレーニーたちが疑問に思っていることをピックアップし、トレーナーにぶつける本企画。今回は「筋肉痛にならないとトレーニングの効果が出ていないのか」について。メガロス市ヶ尾店のパーソナルトレーナー阿部佳之さんが答えてくれました。
Q.筋肉をつけたくて自重で筋トレをしているのですが、最近は筋肉痛にならず「効いてないのかな?」と心配です。筋肉痛にならないと筋トレの意味がないのでしょうか。
A.筋肉痛が起きないからといって、トレーニングの効果がないわけではありません。
まずは、なぜ筋肉痛になるのかというところから考えていきましょう。
おもに、エキセントリック(伸張性)収縮などの強いトレーニング刺激により、筋走行は物理的な変位を生じます。すると筋肉の張力変化が生まれ、骨膜刺激や神経絞扼(しんけいこうやく)が起きるのですが、これがいわゆる『筋肉痛』です。じっと動かないでいると痛まず、特定の角度で起こりやすいことでも知られています。
このため、筋肉痛が起こらないからといって、トレーニングの効果がないというわけではありません。アイソメトリック(等尺性)やコンセントリック(短縮性)の刺激では筋走行の変位は起こりにくいため、筋肉痛を避けることができます。疲れているときや集中しにくいときは、このようなトレーニング法を用いて筋刺激に変化をつけましょう。
ちなみに、コンテストなどでよく見る重要なポージングは、ある意味究極のアイソメトリックトレーニングと言えます。恰好いいアウトラインを作りたい方にはマストなテクニックでしょう。
また、ネガティブレップス法などで意識的にエキセントリック(伸張性)レップストレーニングを行うのも、筋量を増大させるのには有効です(NEGA5、MI40、SSTなど)。しかしとても刺激が強いため、日常的に続けていると痛みや違和感の原因にもなります。
伸び悩みを感じたときは、さまざまなトレーニング刺激を用いて、複合的に筋機能をトレーニングすることも重要です。
筋肉痛の解説動画もチェック!
[プロフィール]
阿部佳之(アベ・ヨシユキ)
メガロス市ヶ尾店のパーソナルトレーナー。関節痛に悩む方へのトレーニング指導歴25年。メガロスプログラムMCSP主催。
取材協力
・メガロス市ヶ尾店(神奈川県横浜市青葉区市ヶ尾町1155-10)
・公式サイト http://www.megalos.co.jp/
<Text:編集部/Photo:メガロス提供、Getty Images>