インタビュー
2019年10月15日

夢は獣医、飼育員、ゲームクリエイター。ゲームをしすぎてよく怒られました。陸上・柏原竜二(後編)|子どもの頃こんな習い事してました #26 (1/2)

 スポーツ界の第一線で活躍しているアスリートに、幼少期の習い事について訊く連載。自身のを振り返っていただき、当時の習い事がどのようにその後のプレーに活かされたか、今の自分にどう影響しているかを伺います。

 ソフトボールを経て中学から本格的に陸上を始めた一方で、ゲームやアニメがずっと好きだったという柏原竜二さん。ゲームとスポーツ、勉強との関わりについて伺いました。

前編:ソフトボールでは怒られてばかり、短距離も遅い。だから持久走大会だけは絶対に負けたくなかった。陸上・柏原竜二(前編)

実業団に行けるとは思っていなかった

――将来は長距離選手になろうといつごろから意識しましたか。

陸上でご飯を食べていけるなんて全然思っていませんでした。それは大学に入ってからもそうですね。実業団に行けるなんて微塵も思っていなかった。自分の将来について客観的に冷静に見ていました。

子どもの頃の夢は、獣医か動物園の飼育員か、ゲームクリエイター。動物が好き。今は飼っていないんですが、子どものころは犬と猫を飼っていました。高校に入り、獣医や飼育員になるための費用を知り、「やっぱり無理だ」と大人の階段を上っていきました(笑)。

――将来について大きな目標はあえて立てない。

長期的な目標は立てられない。立てたところでほぼ崩れる。特にスポーツは目標を立ててもうまくいかないことが多いんです。うまく行く人は一握りでしょう。僕の場合は「気がついたら、いつのまにかそこの目標に到達してた」というくらいがいい。目の前のことを着実にこなしていけば自ずと見えてくるのかなと思います。

ゲームだけでなくいろいろ経験しないと幅が広がらない

――柏原さんは「オタク」としても知られています。

まんが、ゲーム、アニメ、子どものころからずっと好きでよく見ていました。ゲームは1日30分と言われていましたが、2時間くらいやっててよく怒られましたね。基本的にはインドア派だと思いますが、小学生のときは外でもよく遊んでいました。

田舎の中高生あるあるだと思うんですけど、自転車であちこち遠くまで行きました。うちは車がなかったということもあって自転車さえあれば親に「どこか連れて行って」と言わなくてもどこでも行ける。「自転車最強」と思っていました。朝5時半に起きていわき市内郷から小名浜まで(約13キロ)自転車で海釣りに行ったこともあります。中学校までは重いリュックを背負って徒歩30分かかりましたし、高校3年間はずっと自転車通学。それで足腰が鍛えられたのかもしれない。

――ゲームと勉強、スポーツの両立は多くの親御さんが悩むところです。

僕はゲームが悪いものだと思っていないし、実際ずっとゲームをやってきちゃったから強くは言えないけど、勉強やスポーツ、いろいろと経験していかないと将来できることの幅が広がらない。どこで線を引いてあげるかですよね。

僕が今会社に所属しているのも陸上をやっていたから。そうでなければこの会社に入るのは無理だっただろうし、大学にも行けたかどうかわからない。ただ、自分で言うのもなんですが、僕のようなのは稀有な例だと思うので、だからこそちゃんと勉強もスポーツもバランスよくやってほしい。ゲーム、勉強、スポーツがひもづけられて楽しくできるようになったらいいですね。

eスポーツができたり、スポーツゲームもたくさん出てきてスポーツとゲームは近しい存在になっていますが、勉強はかつて脳トレブームがあったものの今はそれほどでもないので、何かおもしろいゲームが出てくるといいなと思います。

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