糖質制限の味方、カリフラワーライスを買ってアレンジしてみた│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#46
アラフォーでランニングを始めてフルマラソン完走の経験を持ち、ゴルフ、テニス、ヨガ、筋トレまで嗜む、大のスポーツ好きにして“雑食系”を自負する作家の甘糟りり子さんによる本連載。
自宅にいる時間が増えたり、外食の機会が減っている今日このごろ。料理をすることは息抜きになりますよね。今回、糖質制限中の方やトレーニーやランナーなどにおすすめの、カリフラワーライスをアレンジしてみました。
期待してなかったけど、意外とイケました
「お家時間」は掃除と料理をする方が多いようですね。三食ゆっくり食べられますし、馴染みの店のテイクアウトを利用する人も多いし、ジムは閉まっているでしょうし、コロナ騒動で太ってしまうこともありそうです。
そこでカリフラワーライスを購入してみました。最近よく耳にするもので。その名の通り、カリフラワーを細く切って冷凍させたもの。それをお米の代わりに使うわけです。カロリーと糖質を大幅にカットできます。
私は、Amazonで「Via Emilila オーガニックカリフラワーライス」を選びました。340gのものが4袋入っていて、2870円でした。お米だったら高過ぎるけれど、ダイエットのためのアイテムと思って納得して買いました。
まずはチャーハンにしてみました。パッケージがイタリアンだから、ニンニクをきかせたチーズたっぷりイタリア風チャーハンも考えたのですが、ちらっと目に入ったのは「野崎のコンビーフ」でした。あの皮をむくように開けるパッケージがリニューアルされてしまうタイミングでまとめ買いしてあったので。
プライパンにオリーブオイルを入れ、温まったら、カリフラワーライスを投入。色が透き通るまで炒めました。カリフラワーがご飯っぽくなってきたら、コンビーフをほぐしてさらに炒め、最後に荒く切ったキュウリを加えて最後の炒め。塩は一切ふらず、最後は鍋肌にお醤油を一、二滴垂らしました。お皿に盛って、ピンクペッパーの粒を飾りでのせました。
これ、意外とイケました。意外となんていうのは悪いか。味には期待していなかったのがバレバレ。期待していないというより、妙な味がしないかと疑っておりました。ごめんなさい。
カリフラワーの味はうっすらしますが、それにコンビーフやキュウリの味が絡まって一体感を醸しています。コンビーフの塩気だけなのでそんなにガツン系の味にもならず、でもそれなりにボリュームのある味です。これで糖質がほとんどオフになるなら悪くないかも。正直に申告しますが、早めの夕食だったので、夜遅く小腹腹が減ってベーグル半個食べました。ええ。でも、ゆるくダイエットになってるよね?
すっかり味をしめて(まさしく、言葉通りの意味です)、翌日、今度はこれで普通のご飯として使ってみることにしました。それも、玄米&玄米のもち米と混ぜて、鍋で炊くという。自らハードルの高さを思い切りあげてみたのです。玄米を1カップ、玄米のもち米を半カップ、それにカリフラワーライスを1カップ強。カリフラワーライスからかなり水が出るので、水は2カップ弱。これが仇となりました。底の方が焦げてきても、カリフラワーライスの部分は生っぽく、後から水を加えるという事態に。
あんまり上手くは炊けませんでしたが、やっぱりこれ、玄米の味を邪魔しない。でも、野菜らしいうっすらした甘さはある。ここまでハードルを上げずに、白米と一緒に炊飯器で炊けば普通のご飯として味わえるんじゃないでしょうか。この日は、大根のおみおつけ、キャベツオムレツとともに。次回は白米と一緒に炊いて、カリフラワーライスを塩鮭とかお漬物で味わいたいと思っています。
ついつい、コロナの情報に気持ちを揺さぶられ、不安になりますが、そんな時だからこそ、食べることを楽しみ、適度に体調を気にして過ごしたいものです。
[プロフィール]
甘糟りり子(あまかす・りりこ)
神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。GQ JAPANで小説『空と海のあわいに』も連載中。近著に『鎌倉の家』(河出書房新社)、『産まなくても、産めなくても』文庫版(講談社)。《新刊のお知らせ》
幼少期から鎌倉で育ち、今なお住み続ける甘糟りり子さんが、愛し、慈しみ、ともに過ごしてきたともいえる、鎌倉の珠玉の美味を語るエッセイ集『鎌倉だから、おいしい。』(集英社)が4月3日より発売。
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<Text & Photo:甘糟りり子>