インタビュー
2018年1月19日

目標は「世界で一番の選手」。グラビアでも人気の女子プロレスラー紫雷イオ(前編) (1/3)

 AKB48グループのメンバーたちがガチでプロレスに挑む連続ドラマ「豆腐プロレス」が作られるなど、空前絶後のプロレスブームが起こっていた2017年。2018年も引き続きプロレスへの注目度が高まることが予想されます。

 そんなブームが巻き起こるなか、MELOS取材スタッフは女子プロレス界を牽引する紫雷イオ(しらい・いお)さんにお会いしてきました。名実ともにトップレスラーとして活躍する紫雷さん。プロレスを始めたきっかけやトレーニング方法から、女性らしさへのこだわりまで、赤裸々に語っていただきました。

▼後編はこちら

人気プロレスラー紫雷イオの"女性らしさ"へのこだわりとは?「女性は人に観られるときれいになります」(後編) | ビューティ×スポーツ『MELOS』

姉とガチの殴り合いをしていた勝気な少女だった

 神奈川県鎌倉市出身で、3姉妹の末っ子として誕生(すぐ上の姉は元プロレスラーの紫雷美央さん)。「姉が2人いたので、お姉ちゃんのやることに背伸びをしてくっついていました。親からは、3人もいるから、けっこう野放しにされていましたね(笑)」と笑顔で振り返る紫雷さん。「性格はけっこう勝気な部分があったかもしれません」という紫雷さんは、「女の子なのに……」とよく言われたそう。

「姉とは普段は仲がいいのですが、けんかのときは、当たり前に、殴ったり、蹴ったりしていました。それが私達姉妹のあり方だったのです。姉の美央は学年では3つ上なのですが、子どものころの2、3歳って、体の大きさも違えば、何もかもが違うじゃないですか。それでも、美央に殴り合いのけんかを挑んで、勝ちに行こうとしていました。気持ちの強さは、そのころに鍛えられたのかもしれません」

器械体操がアイデンティティに

 伸び伸びと子ども時代を過ごした紫雷さんは、小学6年生から中学を卒業するまでの4年間、器械体操に夢中になります。

「もともと体を動かすことが好きでしたが、水泳などのそれまでの習い事はすべて、お姉ちゃんがやっているから始めたことでした」

 紫雷さんは、器械体操だけは、親から言われたわけでもなく、姉がやっていたからというわけでもなく、自分自身でやってみたくなり、親に頼んでスポーツクラブに通わせてもらいます。

「3姉妹の末っ子だったので、どうしても親からかまってもらえなかったんです。それが、バク転など、お姉ちゃんにはできなくて、自分にしかできないことが増えていくと、アイデンティティではありませんが、『私にしかできないことがあるんだぞ!』と思えて、うれしくなりました。今、考えれば、親に対してのアピールだったのかもしれません。でも、大会では失敗ばかりしてしまって、結果が出たことは一度もありません」と懐かしそうに目を細めます。

プロレスとの出会い

 中学卒業と同時にスポーツクラブも卒業した紫雷さんでしたが、大好きな器械体操で結果を残せなかったことに心残りがありました。

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