インタビュー
2018年4月13日

目指すはチアリーダーの最高峰NFL。ラストチャンスに懸ける35歳・本田景子さんの野望(前編) (3/3)

忘れられない経験が2つあり、1つは夢だった東京ドームでパフォーマンスができたことです。Xリーグ(日本社会人アメリカンフットボールリーグ)のナンバー1を決める「JAPAN X BALL」という大会で、2万人以上の観客の前で踊りました。割れるような大歓声でドームが揺れる感覚に、思わず鳥肌が立つぐらい感動したことを覚えています。

もう1つは、バスケットボールチーム「サンロッカーズ渋谷」に所属していたときに、チームが天皇杯で優勝したことです。応援しているチームが優勝したのは、私にとってこのときが初めてで。選手と心は一つだと思っているので、ものすごく感動的な体験でした。

13年間の会社員生活にピリオドを打ち、身ひとつでアメリカへ!

——本田さんは今回、チアリーダーの最高峰と言われるNFLに挑戦するために渡米されるとお聞きしました。この決断にいたった経緯をぜひ教えてください。

2017年にバスケットボール日本代表オフィシャルチアリーダーズ「AKATSUKI VENUS」に合格して、日本ではこれ以上ないという最高レベルのチアを経験することができました。だから「(次のステップとして)海外を目指すしかない!」と思ったんです。

実は2010年にNFLチームの「サンフランシスコ・49ers」のオーディションを受けたことがあるんですが、そのときはセミファイナルで落ちてしまいました。まだスキルが足りていないと思い、日本に帰って修行を積むことにしたんですが、今振り返れば、当時は「とりあえず受けてみよう」という感じで会社を辞めることも考えていなかったし、本気度も足りなかったなって。

だから今回はけじめを付けて、13年間お世話になった会社を退職し、捨て身の覚悟で渡米します。この決断を下すまでに8年もの月日がかかってしまいましたが、NFLのチアリーダーになることは10年近く抱いてきた夢なので未練はありません。とにかく自分を信じてラストチャンスに懸けようという気持ちです。

——意気込みが伝わります! やはり日本のチアと本場・アメリカのチアは大きく違うものですか?

向こうは何より規模が大きくて、日本だと東京ドームなど2万人の方の前でパフォーマンスするのが最高レベルですが、アメリカでは8万人を収容する会場で踊ることもあります。これは想像を絶する空間で、ものすごい熱気を帯びた観客と選手とチアが一体になったときの空気をどうしても味わってみたいんです。

——渡米したら、どのようなスケジュールでオーディションを受けるのですか?

4月に「アトランタ・ファルコンズ」、「ジャクソンビル・ジャガーズ」、「ニューオリンズ・セインツ」の3チームのオーディションを受ける予定です。今、自分が持っているものを惜しみなく発揮して、「やりきった」と言えるように精一杯戦ってきます!

▼後編に続く

バスケットボール日本代表のチアリーダー経験を持つ、本田景子さん(35歳)のビューティの秘訣(後編) | ビューティ×スポーツ『MELOS』

[プロフィール]
本田景子(ほんだ・けいこ)
1982年11月11日生まれ、神奈川県横浜市出身。24歳の時に富士通のチアリーダー部「フロンティアレッツ」に加入しチアリーダーとしてのキャリアをスタート。アメリカンフットボール、バスケットボール、サッカーの3つのスポーツチームを応援。バスケットボールチーム「サンロッカーズ渋谷」やバスケットボール日本代表オフィシャルチアリーダーズ「AKATSUKI VENUS」などの経験を経て、2018年4月よりNFLチアリーダーになるため渡米。

<Text:小林香織(H14)/Photo:久保誠>

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